ちいきのたより

Vol.102  富山市中心市街地に建つ、隈研吾の建築を訪ねて 
富山県富山市 建築工房 アシストプラスアルファ

2007年、富山市は青森市と共に「中心市街地の活性化に関する法律」に基づき、国の1号認定を受けるとともに、全国に先駆けてコンパクトシティを目指した取り組みを行っています。

そんな中、2015年に開業した複合施設「TOYAMAキラリ」は、隈研吾氏が設計したことで話題にもなりましたが、今回、じっくりと見学してきましたのでそのご紹介を。
隈研吾TOYAMAキラリ外観
外観は、富山の主要産業であるアルミとガラスがランダムに配置。各パネルが角度をつけて配置してあるので季節や時間帯によって表情が変化します。とてもユニークですね。

中に入ると、何やらこんなサインが。
TOYAMAキラリのPHOTOSPOT看板
その場所で振り返ると、ドーンっ!と目に飛び込んでくる螺旋状の吹き抜けが。
屋上のトップライトから太陽の光が差し込み、杉のルーバーを介して温かみのある空間を演出しています。
TOYAMAキラリ吹き抜け
こちらは最上階から見下ろした所。床も木で仕上げられているので、公共建築物とは思えない「心地よさ」ですね。
隈研吾TOYAMAキラリ天井
市立図書館も併設されているのですが、居場所が沢山あるので本当に多くの利用者で混雑していました。

天井も下地表しで杉のルーバーを用いているので、柔らかい光が反射して建物の置くまで明るく照らします。
光を反射する杉のルーバー
鉄骨の金物と、ステンレスでつなぐ木材、、、県産材の節有の杉を使っているのがまた良いですね。

県産の杉材が並ぶ

什器も杉とガラスとアルミのハイブリッド。徹底してます。


従来の公共建築の堅苦しいイメージとはかけ離れたTOYAMAキラリは、居場所が沢山あって長い時間滞在したいと思えるような素敵な場所でした。

設計の力はもちろんのこと、「木」がもつ温もりを感じられる建物だったからだと思います。近年、木造ビルのブームが到来していますが、無理に木造にしなくても、「見える場所」に使用することで木材の魅力を発揮できるのかな、と。

心地良いから人が集まる。そんなまちづくりの可能性を感じました。
TOYAMAキラリ内観

沢本勇太
ちいきの記者
沢本勇太 さわもと・ゆうた
富山県富山市生まれ34歳(2019年時)。3年前に「このままでは後悔する」と思い、異業種から意を決して父が営む工務店に入社しました。
建築二年生、日々勉強中です。趣味はサイクリングですが、最近サボりぎみ。お腹はタプタプです。

 

富山県富山市建築工房アシストプラスアルファ施工事例
建築工房 アシストプラスアルファ(株)けんちくこうぼう あしすとぷらすあるふぁ
富山県富山市黒瀬404-1
TEL:076-495-7911
URL:http://assistplus-alpha.com
富山市で新築、自然素材を使った長持ちする家づくりをしています。「なんかいいな」と思うような、理屈では言い表せない心地よさ。心地よいのが日常だから、それが当たり前になっている。
住む人の暮らしにどんどん馴染み、時の経過とともに味わいが増していく。目指すのは”上質な普段着のような家”。私たちは、そんな気持ちのいい家づくりを大事にしています。

ちいきのびお参加工務店さん全国図

ちいきのびお