色、いろいろの七十二候
第78回
小満の色


画/柴田美佳
小満
5/20 ~ 6/4
自然界に存在するあらゆるものが満ちてくるという意味。陽気も良く、草木が成長し緑が濃くなり、また様々な花を咲かせます。そして動物達も活発に動きます。
こよみの色
おうちいろ
楝色
淡紫色の花をつける栴檀の古称。「パラソルツリー」と呼ばれ、夏の緑陰樹に優れる。
栴檀の花
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蚕起食桑
5/20 ~ 5/25
蚕が桑の葉を盛んに食べて成長する時候。養蚕業は、蚕への給桑が一日3回、食欲が盛んになると、昼夜晴雨を問わずに桑を摘まねばならぬ過酷な労働でした。世界遺産の白川郷も、越中・五箇山の合掌造も、養蚕のための建物でした。こよみの色
抹茶色その名のごとく、抹茶の薄い緑色。語源が飲み物の名前が付いた色は珍しい。色味や濃淡があいまいで、時代によって色に誤差があるようです。
季節の一皿
今日は、焼酎の桑の葉割りで -
紅花栄
5/26 ~ 5/30
ベニバナはエジプトが原産といわれ、推古天皇の時代に渡来しました。江戸中期以降、山形県最上地方で盛んに栽培されるようになり、当時、東の関脇「最上紅花」、西の関脇「阿波の藍玉」と呼ばれ、紅と藍が江戸時代の2大染料でした。こよみの色
萌葱色葱の芽のような青みがかった濃い緑色のこと。平安時代から用いられた色名で、青みがかった色を「萌木」、黄みがかった色を「萌黄」とも書きます。歌舞伎の定式幕の色も黒色と柿色と萌葱色が使用されています。
季節の一皿
いちごと日本蜂蜜を使ったシロップで
いちごジャムを作る -
麦秋至
5/31 ~ 6/4
麦が熟して畑一面が黄金色に。この場合の「あき」とは、「百穀百果」の成熟・収穫のときをいいます。日本には、梅雨がやってくる前の一瞬の輝きのことを「麦秋」という呼びならわしがあります。日本人の感性とは実に豊かなものです。こよみの色
草色新芽や若い草が色濃くなったような濃い黄緑色のこと。 立夏の次候「蚯蚓出」の色『若草色』が濃くなったような色です。
季節の一皿
緑野菜のカレー
(アスパラ・いんげん・ピーマン・ズッキーニ等)