色、いろいろの七十二候
第90回
大暑の色


画/柴田美佳
大暑
7/22 ~ 8/6
梅雨が明け、夏本番を迎える頃。1年で最も暑さが厳しくなる時季です。夏バテを防ぐために、土用の丑の日にウナギを食べる風習となっています。
こよみの色
ひまわりいろ
向日葵色
ヒマワリの花のようなあざやかな赤みの黄色。まるで、花弁全身に太陽の温もりを纏ったよう。
-
桐始結花
7/22 ~ 7/26
桐の花は、梢高く咲くことからか、花言葉は“高尚”。幹の丈9m、径90cmに達するものもあります。日本でとれる木材では最も軽量で、湿気を通さず割れや狂いが少ない高級木材として、箪笥・筝・神楽面等の材料に重宝されてきました。こよみの色
空
色淡い明るい青色。空の色に規定はないため、この色は、明るい青を総称する名前。
季節の一皿
市販の鰻をふっくら美味しく -
土潤溽暑
7/27 ~ 8/1
「溽暑」とは湿度の高い蒸し暑さ。直射熱を浴びた砂浜やアスファルトの灼くる暑さと違い、身に纏わりつく空気の重さを感じます。「土潤」が付くと、暑気が土中の水分を蒸発させ“蒸し暑い”に。「草いきれ」「草の息」はそれを表す季語。こよみの色
藍白
色数多くある藍の色の中で最も薄い色。赤やけしてしまう純白の生地を白が長続きするように藍をほんのり加え白を殺したことから「白殺し」とも言われる。東京スカイツリーのベースカラーとして使用されている。
季節の一皿
夏の旬、太刀魚がおいしい -
大雨時行
8/2 ~ 8/6
「夕立」とは、夏の暑い日の夕方、突然降るにわか雨。が、実は夕方降るから夕立ではないのです。急な、激しい雷雨を「彌降り立つ(いやふりたつ)雨」といいます。この語が省略され、「やふたつ」になり、「ゆふだち」へとなりました。こよみの色
水色水のような明るく淡い青色のこと。『水浅葱(みずあさぎ)』をやや淡く藍がからせた色。『万葉集』には『水縹(みずはなだ)』、平安文学には「水の色」と記述がみられるなど、古くから親しまれてきた色。また江戸時代には、『空色』や『浅葱色(あさぎいろ)』と共に単仕立ての夏の麻の着物、帷子の地色として流行した。
季節の一皿
枝豆を美味しく茹でる