我輩は歌丸である。

89

まだまだ僕の進化は止まらないのよ

今月は前回お約束をした「最新版歌丸のお食事通信」です。

 
歌丸は就寝前に少しカリカリをもらいます。

私が実家に泊まった夜、カリカリをもらって無いのにご機嫌でベッドへ向かいました。

口周りをぺろぺろ舐めながら入念に顔を洗った後、そのまま眠りについたのです。

珍しい事もあるもんだと思いながらキッチンへ行くとひっくり返ったお皿が床に落ちています。

お皿を持ち上げるとそこには綺麗な歯型がついた半生のササミがあったのです!

母が解凍したササミに味付けをして、馴染ませていたものでした。

完全に溶けきっていないのでかぶりついたのでしょう。
調味料とササミのエキスだけ舐め回したに違いありません。

今まで生の食材に手を出したことはありません。困ったものです。

翌朝には朝食のベーコンを盗もうとしたので、逮捕しました。

ブランケット包まり猫

拘束された泥棒猫歌丸


こっぴどく叱っていたら逃走し、鮮やかにUターンをしてヨーグルトを舐め、颯爽と去って行きました。

 
そういえば、我が家の歴代猫ちゃん達もよく盗みを働いていました。

夕飯のおかずを見張っているのが私のミッションでしたが、ついついテレビに集中してしまい、おかずを取られてしまうのでした。

自業自得ですが、何度愛猫を恨んだことか。

 
歌丸!あなたは猫なんだよ。キャットフードを食べていればよろしい!

猫だって人間の食べものを味わいたいのよ。僕のカリカリだって美味しいんだからね!いる?

盗み食いしちゃう歌丸

お行儀が悪い歌丸


今までにカリカリが美味しそうだと思う事が多々ありました。そんな気持ちを見透かされたようで恥ずかしくなりました。

歌丸君、御年14才!人間年齢だとかなりの爺さんなのですが、まだまだ進化し続けております。

僕はまだまだ進化するんだぜ!

日向ぼっこをしながら穏やかな毎日を過ごしてちょうだいよ。

日向ぼっこ中

こんな風に穏やかな爺さんであれ!


もうすぐ桜が咲きますね。来月こそ好々爺な歌丸のお話が出来るでしょうか?それはまた別のお話。
お目々キュルルン

こんなに可愛くても泥棒猫。

著者について

永田花

永田花ながた・はな
文化学院建築科を卒業後、ステンドグラス作家の山本幸子氏(株式会社山本・堀アーキテクツ)の下で働きながら物つくりの基本を学ぶ。その後N設計室勤務。仕事をしながらクラブイベントの会場装飾・ポスターやフライヤーデザインを手がける。現在は写真を使ったオーダー雑貨のデザイン・制作を生業としている。
https://www.instagram.com/tutti.cat/

連載について

永田花さんの飼い猫歌丸くんの日常について綴るエッセイ。歌丸は猫っぽくない、と花さんから聞いて、それはどういうことだろう?ととても興味を持ちました。花さんと歌丸との出会いから、これまでのこと。ほっと一息つけるようなエピーソードにあふれています。