蜂の姉妹や濡れ翅のこすれあふ

幼い吾がゐる早春の対岸に

マスカラの重きまばたき桃の花

詠み人知らず

地虫出づ監視カメラの死角より

死にたての人を釣らんと枝垂梅

浦の日は届くひいなのかんばせに

上顎にひつつく恋や海苔あぶる

名無き者唄へや踊れ初午だ

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