はじめてのこよみ暮らし

七十二候をはじめて過ごす「家族」の記録

桃始笑、桃の花

花桃まつり前日

しほと太郎は道の駅「花桃の里」を訪れました。3月11日からの七十二候・桃始笑ももはじめてさくに合わせて開催される、浜松市天竜区相津の花桃まつり会場を前日に訪れたのです。

しほ まだ桃の花は一分咲きって感じだね。
太郎 まさに桃咲き始める、といった風情ですね。明日の花桃まつりには間に合うのでしょうか。

桃の花

道の駅裏にある高台から対岸へ橋が伸びています。

しほ 天竜川を渡れるみたいだね。橋の名前は「夢のかけ橋」だって。
太郎 夢のかけ橋……ということは対岸は春の夢ですね。
しほ え、何言ってるの?

しほと太郎は夢のかけ橋を渡り、花桃の里のある左岸の相津から右岸の伊砂へ渡ります。

しほ 橋の上は川風が寒かったねー!
太郎 そうですね。それに橋を渡ったら杉花粉のどまんなかですね。
しほ そうかな……ふへ……へ……へっくしゅん!

伊砂にはやや廃墟めいたボートパークがありました。

しほ ここも桃の木が植えられているね。何かオブジェみたいなものが置いてある。
太郎 夢のかけ橋を渡ったらそこにインディアンの神像めいたオブジェとは、できすぎた趣向。いや、編集長。私は間違っていました。もうここは、誰かの見た夢のなかの世界なのかもしれません。
しほ 何言っているの、太郎! 太郎! はやく、こっちの世界に帰ってきて!(バシッ、バシッと平手で頬を叩く音)

伊砂ボートパーク

ボートのオブジェ?

さて、しほと太郎は無事に現実に、いやいや、こっちの岸に帰ってこれたのでしょうか?

道の駅「花桃の里」の花桃まつりは3月11日(日)から3月18日(日)までの開催です。

幼い吾がゐる早春の対岸に 林甲太郎