我輩は歌丸である。
第26回
ミミとにゃんとメイのお話
前回は『みーた』のお話をしました。
実はみーたとのお別れは記憶にありません。悲しすぎて記憶から消してしまったのかもしれません。歴代猫達との出会いもお別れも百猫百様です。
二代目となる赤トラのメス猫『ミミ』はうる覚えですが私が拾ってきたのだと思います。みーたで猫の味を覚えた私にはどうしても猫が必要だったのでしょう。
ある日元気だったミミの様子が急変しました。まだ子供だったミミの細い腕には点滴が刺さりそのまま息を引き取りました。私は初めて愛する者との別れを経験しました。
その日は東京に記録的な大雪が降った日でした。冷たくなったミミを抱き帰宅した事を覚えています。
それから数年後、三代目のオス猫『にゃん』が我が家にやってきました。にゃんは父のお施主さんの愛猫でした。家を建てる際に住む間借りの家では、猫を飼えなかったので我が家で預かる事になりました。
私は嬉しくて抱きしめまくったので嫌われていたと思います。家族の元へ帰る日を夢見つつ新生活を楽しんでいましたが、何がどうなったか結果我が家の愛猫となったのでした。
『何見てんのよ!』と言いたげなキジ猫は四代目のメス猫『メイ』です。にゃんがいるにも関わらず猫中毒な私はまた拾ってきたのです。
5月に出会ったのその猫にはメイと名付けました。当時小3だった私は『となりのトトロ』を見て5月を英語でメイと言う事を知ったからです。この名前洒落ている!と自信満々でした。
さらに大人にウケるだろうと課題の作文で『5月にやって来たメイ』を書きました。計算通り褒められました。いけ好かないガキです。
ちょっと!この赤いの何なのよ!鬱陶しい。
たまにはいいじゃない。歌丸サンタが見たかったの。
サンタ?それ知ってる!欲しい物を何でもくれる都合の良いヒゲ男でしょう?
いろいろ間違ってるけど。
それより今回の先輩猫ちゃん達はどうだった?
べつに‥‥
異様な貫禄を醸し出す四代目メイはどんな猫なのか!それはまた別のお話。