我輩は歌丸である。

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メイがママになった時のお話

今回の主役は前に少しお話した四代目『メイ』です。

メイはスレンダーで体のラインが美しい猫でした。とてもプライドが高く、いつもしゃなりしゃなりと歩いていました。

そんなメイのお腹がポッコリ出てきたので心配になり病院へ。なんと先生から『ご懐妊!』と告げられたのです。

猫の出産に立ち会うのは初めてです。人間ができる事といえばお腹をさすり、『大丈夫だよ』と声をかけるだけ。嫁の出産に立ち会いオロオロする殿方と同じです。

『初産の場合は数匹ですよ』と聞いたのに出てくる出てくる!結果元気な赤ちゃんを5匹も産みました!

母猫と子猫たち

我が子と共にドヤ顔のメイ


産まれたてはヌメヌメした塊がむにむに動いているだけでしたが、数日後5匹共メイと同じキジトラである事がわかりました。

顔や耳の形などそれぞれ違って面白いなぁと感心していた時、ある事に気がつきました。

メイの特徴である鋭い目や長い尻尾とは真逆のクリクリお目目や鍵尻尾の子が数匹いる‥‥。その時ピンときました!

父親はあいつだ!

頻繁に庭へ遊びに来る彼奴はメイと同じキジトラです。
申し訳ない程度に付いた鍵尻尾にずんぐりむっくりな体つき。
香箱座りをしながら日向ぼっこする姿は巨大なツチノコにしか見えません。

両親が同じ柄でも代々のDNAが混在している為、産まれた子が全員同じ柄というのは凄く珍しいそうです。

育児中の猫

育児におつかれ気味のメイ


うちの美しいメイが選んだ相手を知った時の心境は、娘の結婚相手に初めて会う父親と同じです。

何はともあれ素晴らしい体験をさせていただいたメイには感謝。

隙間で遊ぶ子猫

子猫ちゃんは隙間が好き!


この出来事が私の猫中毒に拍車をかけた事は言うまでもありません。

ちょっと見てよ!歌丸!メイの赤ちゃん達可愛いよねぇ。

僕より可愛い猫なんてこの世に存在しないのよっ!
何このおチビさん達?僕の方が全然大きいじゃない?

日向ぼっこするハチワレ猫

体はソファー、足は床に置く歌丸


比較する次元が全く違うんですけど‥‥。それより何?その変な格好?

お胸に最大限日光が当たる格好なのよ!ほっといてよっ!

次回は子猫ちゃん達のその後です。それはまた別のお話。

著者について

永田花

永田花ながた・はな
文化学院建築科を卒業後、ステンドグラス作家の山本幸子氏(株式会社山本・堀アーキテクツ)の下で働きながら物つくりの基本を学ぶ。その後N設計室勤務。仕事をしながらクラブイベントの会場装飾・ポスターやフライヤーデザインを手がける。現在は写真を使ったオーダー雑貨のデザイン・制作を生業としている。
http://87utamaru.wix.com/tutti-cat

連載について

永田花さんの飼い猫歌丸くんの日常について綴るエッセイ。歌丸は猫っぽくない、と花さんから聞いて、それはどういうことだろう?ととても興味を持ちました。花さんと歌丸との出会いから、これまでのこと。ほっと一息つけるようなエピーソードにあふれています。