我輩は歌丸である。

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あれ?僕だけホテル違わない!?

歌丸は今年の秋に15才になります。近頃は食が細くなり、毛もパサパサ、ソファーに乗る時もよっこらしょといった具合です。

急に老け込んだなぁと心配する日々を過ごしていました。そんな中、2泊3日の家族旅行が近づいてきました。

実家の近所に住む母の友人がお世話に来てくれる予定でしたが、歌丸の老いを感じていた事もあり、やはりホテルへ預けようと!決心しました。

ホテル利用は初めてなのでとても不安です。3日間も預ける事に罪悪感も感じていました。

しかしホテルへ到着すると、お部屋が広くうちでは買ってはもらえないキャットタワーも装備されています。ここなら安心だ!と確信しました。

キャットホテル

これが歌丸のお部屋だ!


チェックインを終えお部屋へ案内された歌丸は「え?何?これどういう状況??」状態。
なんやねんここ!な歌丸猫

困惑している歌丸


ちょっと待ってよ。僕は何故ここにいるの?目の前にいる人は誰なのぉ!!!



旅行1日目

朝:歌丸通信Vol.1
新幹線でくつろいでいたら、目をひん剥いた歌丸の写真が届きました。
ご飯も食べず、シッコもせず緊張状態だと書いてあります。

緊張で目を見開いてる歌丸

お目目剥き出し歌丸


シッコをしていない事が気になって急に不安になってきました。罪悪感でいっぱいになり、車内から見える美しい景色が急に色褪せました。やっぱり帰ろうかなと思ったその時!

歌丸愛用のストールがシッコで濡れている事に気がつきました!と追加報告がきました。

シッコくさいストールを洗うスタッフさんの姿を想像し心を痛めました。が!

無事シッコをしたとわかり、景色は鮮やかな色に戻りました。安心した私はテンションMAXです。

夕方:歌丸通信Vol.2
緊張気味ですがちゅーる1本を平げたと書いてあります。空腹に耐えきれず隠れながら食べている写真が可愛くて仕方ありません!

お腹すいてちゅーるの誘惑に負けた歌丸猫

空腹に耐えかねた歌丸


夜:歌丸通信Vol.3
「カリカリじゃなくてちゅーるが欲しいのよ!」という声が聞こえてきそうな写真が届きました。
拗ねちゃったのよ

拗ねている歌丸


歌丸が想像より順応している事に安心した私は、心置き無く伊勢海老にかぶりつきました。
鳥羽の海の景色

お部屋からの眺め


皆様、もうお分かりでしょう!私は伊勢志摩に来ております!

今月のお話はこれでおしまい。来月に続きます!それはまた別のお話。

著者について

永田花

永田花ながた・はな
文化学院建築科を卒業後、ステンドグラス作家の山本幸子氏(株式会社山本・堀アーキテクツ)の下で働きながら物つくりの基本を学ぶ。その後N設計室勤務。仕事をしながらクラブイベントの会場装飾・ポスターやフライヤーデザインを手がける。現在は写真を使ったオーダー雑貨のデザイン・制作を生業としている。
https://www.instagram.com/tutti.cat/

連載について

永田花さんの飼い猫歌丸くんの日常について綴るエッセイ。歌丸は猫っぽくない、と花さんから聞いて、それはどういうことだろう?ととても興味を持ちました。花さんと歌丸との出会いから、これまでのこと。ほっと一息つけるようなエピーソードにあふれています。