ちいきのたより

Vol.40  江戸時代の町並み 
静岡県島田市 アクトホーム

季節は二十四節気【立夏】の次候、七十二候の【蚯蚓出:みみずいずる】。

長いゴールデンウィーク。
みなさま、どのようにお過ごしでしたでしょうか。

アクトホーム(株)があるのは静岡県島田市。
茶畑が綺麗な新緑に染まる季節です。

日本の唱歌『茶摘み』では “夏も近づく八十八夜~♪” と歌われています。
この八十八夜というのは、立春から88日目、ちょうどゴールデンウィーク頃。
そうなのです。ゴールデンウィークはお茶農家の方にとっては茶摘みの時期。繁忙期なのです。
友人を遊びに誘っても「おばあちゃんちのお茶の手伝いがあるから無理」なんて断られたりするのは、この地域ならではかと思います。

さて、今回は『この地域の古い建物』をテーマに
島田宿大井川川越遺跡しまだしゅくおおいがわかわごしいせき”についてお話させていただきたいと思います。

ちいきのたより1巡目でも少しご紹介させていただいたのですが、
実は私も詳しくは知らなかったのでこの機会にお勉強。
江戸時代、大井川は

箱根八里は馬でも越すが 越すに越されぬ大井川

と詠まれたほどの暴れ川で、東海道の難所として知られていました。
幕府はこれを江戸城の要害として、架橋や渡船を認めず、旅人が大井川を渡るためには、川越人足かわごしにんそくに担いでもらうしかありませんでした。

その川越人足たちが待機していた番宿や、川越しの料金所(川会所かわかいしょ)などの風景が再現されているのが、 “島田宿大井川川越遺跡”です。
島田宿大井川川越遺跡
江戸時代の街道集落の面影を残す景観。
昭和41年8月1日には国の史跡に指定されています。
島田宿大井川川越遺跡マップ川越場平連台せぎ跡朝顔の松仲間の井戸

個人の住宅もありますが、いくつかの建物は中も見学することができます。


こちらが、川越の料金を決めたり川札を売ったりしたという、“川会所”です。


中には、なんだか怖い顔をした役人さんが・・・

大井川を渡るには、ここで“川札”を買わなければいけません。

川札1枚の料金は、川越人足の体のどの部分まで水深があるかで決まります。
そして、水深が四尺五寸以上に増水すると、大井川の川越は禁止され、2、3日から一週間ほどはまちぼうけ。
昔は川を越えるだけで一苦労だったのですね。

川越人足の詰所である番宿
川札を換金する、札場
荷縄屋や、仲間の宿・・・





現在は、建物を見学できるほか、荷縄屋で朝市が開かれていたり、札場で機織りの体験ができたり、体験学習の場としても利用されています。



川越遺跡には茶屋も。
おじいちゃんやおばあちゃんが集まっていて、なんだかほっとする場所でした。


島田市博物館

島田市博物館


川越遺跡のすぐ近くには、島田市博物館もあります。
「旅と旅人」をメインテーマとして、江戸時代後期の大井川、島田宿、川越について展示されています。

大井川の川越についてもっと知りたい方は、ぜひ訪れてみてくださいね。

齋藤実保
ちいきの記者
齋藤実保さいとう・みほ
静岡県島田市の工務店、アクトホーム(株)に入社して2年目。育てている植物の生長を観察するのが日課になりました。仕事に慣れて余裕が出てきたら、ちいきのたよりで見た景色を見に、色々な地域に行ってみたいなあ、なんて考えています。

 

アクトホーム
アクトホーム(株)あくとほーむ
静岡県島田市島76-1
TEL:0547-45-3101
URL:https://www.act-home.jp
地域のヒト・モノ・ワザを活かした「大井川ブランド」の住まいづくり。「創業112年」アクトホームのつくる「木の家」は、業界最長の60年保証付き。自然エネルギーを活用した住まい。地域の良質な素材と、職人の技でつくる住まい。「地震に強い・健康・省エネ住宅」をテーマに、豊かで快適な暮らしをご提案します。
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