やっぱりいたよ!節気たち
日本の四季は、春夏秋冬です。変わることなく、この順番です。「今年は、夏が終わって春が来ました。」なんて、聞いたことがありません。そしたらね。見つけたんです。ちゃーんとお仕事している24人の「節気」のみなさまを。季節の変わり目を知らせる節気たち。昔から伝わるこよみ「二十四節気」をもとにした、絵本のような物語です。
Vol.13 春分
土筆がいっせいに芽を出しはじめるころ、しゅん・ぶんぶくんはやってきます。
人間たちにとっては、出会いと別れの大きな節目。忙しそうにしている人たちをみて、さっそくお彼岸のぼた餅作りを手伝うぶんぶくん。どんな味なんだろう……と思いながら、食べたことのないぼた餅を丁寧にまるめます。このあと、そろそろぶんぶくんの合図で桜の花が咲き始めますよ。「ぶんんー」というのが、その合図です。自然をたたえ生き物を大切に思うぶんぶくんの声が聴こえるのを、桜たちは静かに待っています。
「ぶんんー!ぶんんー!」