窓を無くし、壁を増せば耐震上は有利になる。
窓を無くし、周囲から閉じれば、みかけの断熱性能値は、より上がる。
でも、温暖な静岡県で豊かな自然に囲まれた敷地に於いて、数字ばかりを
追求するのではなく、大きな窓で周囲に思いっきり開く事を住まい手も望んだ。
大開口の窓で開放的なプランにするにあたっては、構造計算で安全性を
担保し、三層ガラスの樹脂サッシと熱容量の高い、高密度の木質繊維断熱材を用いることで、大切な基本性能を確保。
目指したのは、風通しの良い、開く高断熱住宅。
鈴木克彦
建築主は、樅の木や山桜に囲まれた森の中の斜面の土地と運命的に出会った。
森の中に佇む自然素材の家。木の外壁は、経年変化と共にこの自然に溶け込んでゆく。
深い軒の切妻で階高を抑えた、周囲の景観に溶け込むフォルム。
リビングの南面は、間口4mの大開口引込戸。特注のトリプルガラスの樹脂サッシ。
LDKはどの方向も緑に向かって開いている。
広いウッドデッキは寝室と廊下とリビングを一つにつなぐ。
冬のキッチン。雪景色を取り込むピクチャーウインドウ。
冬の浴室。脱衣室と浴室も南面配置で開放的。ルーフバルコニーにも出られる。