住まいのグラフィティ 静岡県マクス開く高断熱住宅

住まいのグラフィティ

Vol.41  開く高断熱住宅
株式会社マクス

窓を無くし、壁を増せば耐震上は有利になる。
窓を無くし、周囲から閉じれば、みかけの断熱性能値は、より上がる。

でも、温暖な静岡県で豊かな自然に囲まれた敷地に於いて、数字ばかりを
追求するのではなく、大きな窓で周囲に思いっきり開く事を住まい手も望んだ。

大開口の窓で開放的なプランにするにあたっては、構造計算で安全性を
担保し、三層ガラスの樹脂サッシと熱容量の高い、高密度の木質繊維断熱材を用いることで、大切な基本性能を確保。

目指したのは、風通しの良い、開く高断熱住宅。

鈴木克彦

マクス施工 開く高断熱住宅

建築主は、樅の木や山桜に囲まれた森の中の斜面の土地と運命的に出会った。


静岡県小山町にある、風通しの良い開く高断熱住宅

森の中に佇む自然素材の家。木の外壁は、経年変化と共にこの自然に溶け込んでゆく。


森の中の軒の長い家

深い軒の切妻で階高を抑えた、周囲の景観に溶け込むフォルム。


大きな窓と子供達

リビングの南面は、間口4mの大開口引込戸。特注のトリプルガラスの樹脂サッシ。


薪ストーブとソファのある全方向に窓があるリビング

LDKはどの方向も緑に向かって開いている。


ウッドデッキで遊ぶ子供

広いウッドデッキは寝室と廊下とリビングを一つにつなぐ。


雪景色が見えるキッチンの窓

冬のキッチン。雪景色を取り込むピクチャーウインドウ。


家事動線のいい脱衣所と浴室

冬の浴室。脱衣室と浴室も南面配置で開放的。ルーフバルコニーにも出られる。

DATA
■物件名:開く高断熱住宅
■所在地:静岡県小山町
■家族構成:4人(夫婦+子ども2人)
■構造:木造2階建て
■敷地面積:503㎡(152坪)
■延床面積:101.71㎡(30.8坪)
■竣工年月日:2018年2月
■設計:株式会社マクス一級建築士事務所
■施工:株式会社マクス

著者について

鈴木克彦

鈴木克彦すずきかつひこ
昭和45年生まれ。株式会社マクス代表。 社名のマクスは、宮大工の曽祖父から数えて静岡県富士市で四代目にあたる鈴木家の系譜「Mc.Suzuki」より。 伝統の木造建築技術を大切にしつつも、耐震・断熱の最新技術にも真摯に取り組む。

連載について

この連載は、住まいづくりの最前線を伝えるコーナーです。設計事務所や工務店の建築事例をグラフィカルに紹介していきます。どんな住宅と出合えるだろう、そんなワクワクした気持ちで覗いてください。