びおの珠玉記事
第51回
豆ご飯を炊こう
※リニューアルする前の住まいマガジンびおから珠玉記事を再掲載しました。
(2009年05月05日の過去記事より再掲載)
そら豆は、栄養も豊富で季節感も楽しめる、代表的な春野菜のひとつです。未熟なうちに早採りしたもので、完熟した豆は乾燥豆として出回っています。
「未熟のそら豆をおいしく食べられるのは3日間だけ」と言われるほど鮮度が落ちるのが早いので、買ってきたらすぐに食べるのがおすすめです。また、さやから出して空気にふれるとすぐにかたくなり、味も急速に落ちるので、さや入りのものを買って、料理する直前までさやから出さない方がいいでしょう。
買うときには、さや入りのもので、背の部分が茶色くないもの、緑色が濃くうっすらとうぶ毛がついているもの、豆の形がそろっているものを選びましょう。
冷凍のそら豆が一年中出回っていますが、生の甘みやうまみを味わえるのは、旬の今だけです。
このそら豆を使って、豆ご飯を炊いてみませんか。
そら豆の目に鮮やかな緑と、白いお米。その色の対照の美しさが、初夏を思わせます。食卓に季節の彩りを添えてみませんか。
こちらのレシピを参考に、土鍋でそら豆ご飯を炊いてみました。
asterisk*cafe 〜おいしいアネ菓子アネごはん〜 より
そらまめごはん*レシピ
http://blogs.yahoo.co.jp/ane_et_tavie/18971591.html
さやを開くと、豆が4つのものと3つのものがありました。さやの内側の白い部分はふかふかしていて、やわらかいスポンジのようです。この部分が白くてふかふかしているのは、新鮮な証拠だそうです。さわってみると、しっとりと水分が含まれていました。
「そらまめくんのベッド」という絵本がありますが、豆が入っている場所に豆のあとがしっかりついていますし、本当に、豆が気持ちのよさそうなベッドに横たわっているみたいだな、と思いました。
さやから豆を取り出します。豆もつやつやしています。
薄皮に切り込みを入れて、薄皮をむきます。薄皮も結構な量になります。
こちらのレシピでは、豆の薄皮をご飯と一緒に炊きます。豆を一緒に炊くと豆の色がくすんでしまうので、後から加えます。そして豆の風味をご飯にうつすため、豆の薄皮をご飯と一緒に炊きます。
いろいろなそら豆ご飯のレシピを見ていたら、何通りかの炊き方があることに気づきました。
(1)最初から豆を一緒に炊く。
よい点:豆の風味がご飯にしっかりうつる。
問題点:豆の色がくすんでしまう。
(2)ご飯はご飯で炊き、豆は別に塩茹でし、あとから混ぜあわせる。
よい点:豆の鮮やかな色が残る。
問題点:ご飯に豆の風味がうつらない。
そして(1)・(2)の問題点を解決すべく、次のような方法がありました。
(3)豆のさやあるいは薄皮をご飯と一緒に炊き、豆の風味をご飯にうつす。
(その後さや・薄皮は取り出す。)豆は後から加える。
豆の風味も、色も、両方楽しめます。ただ、豆そのものを一緒に炊くのに比べると、ご飯にうつる豆の風味は少ないのでは、と思います。
(4)ご飯を炊いている途中(後半、終わりがけ)に豆を加える。
豆の風味も、色も、両方楽しめます。ただ、ご飯と豆を一緒に炊く時間が短い分、ご飯にうつる豆の風味は少ないのでは、と思います。また、豆の色も、一定時間炊きますから、多少くすんでしまうのではないでしょうか。
豆の風味も、鮮やかな緑色も、両方楽しみたいし、どの方法にしようか、迷うところですが…。各自の好みによりますね。
さて、しばらく炊いて、蓋を開けてみました。ぷーんとそら豆の香りが漂います。豆の薄皮の色は、やっぱりくすんでいます。薄皮と昆布を取り出して、そら豆を加え、あと少し加熱します。(ご飯が薄皮の中に入り込んでいるので、ご飯を無駄にしないように薄皮を取り出すのが、少し面倒かもしれません。)
そら豆ご飯、出来上がりました!
そら豆は色鮮やかで、ご飯にも豆の風味がうつっていて、豆のシャキシャキ感も残っており、美味しかったです。
翌日もう一度そら豆ご飯に挑戦し、今度は、最初から豆を一緒に炊いてみました。豆の色はやはりくすんでしまうし、形もくずれてしまうのですが、豆の風味がご飯にしっかりうつっていて、豆もホクホクしていて、これまた美味しかったです。
そら豆ご飯を炊いて、旬のそら豆の甘みやうまみを味わってみませんか。