我輩は歌丸である。
第21回
今日からムッシュと呼んでよ
僕には『歌丸』の他にも呼び名があるのよ。飼い主の勝手でね。まったく迷惑な話でしょう?
でもね、僕の憧れだった『ぴっち』の別名『 殿 』は格好いいよねぇ。
ぴっちの別名『 殿 』は私の大好きなビートたけし氏の愛称です。
歳を重ね貫禄が出てきた頃に呼び始めましたが一度も返事をしてくれませんでした。
歌丸に複数の呼び名を付けてしまう事は以前にも書いたのですが最近また増えました。
ある日朝食にクロックムッシュを食べながら、歌丸がもっと歳を重ねたらなんて呼ぼうかと考え始めました。
ムッシュ1はどうだろう?完全に朝食に意識を引っ張られて出た安易な発想。
ふざけて「ムッシューウタマル!」と呼んだら「ミャーゥォ!」と返事がきました。
閣下と呼ばれる人はそれなりの地位がある紳士、又は最近すっかり相撲人のデーモン小暮か天国にいるムッシュかまやつだけ!
今年10才になる歌丸に貫禄は出ず顔周りの白髪が少し増えたかな?程度です。まだちんちくりんな歌丸には似合わない呼び名です。
その理由をいくつかあげましょう。
散々もてあそびやせ細ってしまったキャタピラ嬢を捨て、むちむちボディキャタピラ嬢に乗り換えました。ひどい事をしてこのドヤ顔。信じられません。
口を開けボーっとしていたり、嫌なことがあると拗ねて白目をむきながら死んだふりをします。
私が大切にしている植物と知りながら枕代わりにもするし、下半身だけだらしなく出して寝たりするんです!
そんな歌丸がムッシュ?冗談でしょう?と思いながら何度か「ムッシュ」と呼んだらその度返事をします。
以前すんなり受け入れた『カリーシ』の名は女王につけられたもの。地位の高い名を好むのは偶然でしょうか?
僕これ気に入ったのよ!フランス語だし!かっこいいもの。僕にぴったりよ!
ふざけた私が悪いのですね。実際「ムッシュ」と呼んで返事をする歌丸の姿を楽しんでいる私もいます。
今回のお話は全体的にふざけてしまいました。反省。次回は真面目に。それはまた別のお話。