我輩は歌丸である。

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僕って結構マネされちゃうんだよねぇ

私と歌丸は同じ地球という星に生を受けましたが、当然の事ながら種族もDNAも話す言語も違います。全く共通点がありません。しかし「歌丸って私に似ているなぁ」と思う事が多々あるのです。
私は寝転んでいる時何かしらに足を乗せてしまいます。歌丸も同じく足癖が悪いのです。深夜目が覚めた時全く同じ格好をしていました。無意識の中だらしなくシンクロしてしまった。何という体たらくでしょう。

足を開いてくつろぐハチワレ猫

ついついクッションに足を乗せてしまう歌丸


また眠くなったら少しくらい不快な状態でもお構いなく寝ます。臨機応変な性格かと思いきや非常に頑固です。どいて欲しい時に押しても断固として動きません。持ち上げて退かす事は負けた気がして、力の限り6kgの黒い塊を押し出します。しょうもない戦いはどっちも頑固なせいです。
ウサギの被り物のまま寝る猫

嫌々被らされたうさ耳がどうでもよくなり寝てしまった黒い塊(6kg)


過剰摂取は毒になると知りつつも嗜好品が大好きです。歌丸はちゅーる、私はアイスクリーム。摂取時の心身の高揚感を楽しむ一人と一匹。バキバキの目でもっともっとちょうだいよ!という歌丸に自分を重ね自粛する日々です。

私のお気に入りペンケースは20年ものですが歌丸のお気に入りも10年もの。子猫の頃、猫用おもちゃには目もくれずバービー人形用のファーバッグで遊んでいました。もはやバッグの原型はとどめておらず「ピンクのもじゃこ」という名前がついた物体で未だに遊びます。

ちゅーるを離さない猫

美味しすぎてルンルンしてる歌丸・もじゃこは歌丸にとってライナスの毛布?


もしかしたら私が歌丸に影響を受けているのかもしれない。違う!!生後3ヶ月から歌丸は私と寝食を共にし、もう10年も経ちます。絶対歌丸が私の真似をしているのだ!

歌丸が私の事を「こいつ僕の真似してるなぁ」と思っているかは知る由もありませんが。もしそう思っているのなら次回のお話は歌丸が意見を書くべきだと思う。それはまた別のお話。
僕は誰にも似てないし、誰からも影響受けてないのよ!『 歌丸 』という存在は唯一無二なのよ!!!そっちが真似してるんでしょ。僕に憧れているんでしょ!原稿なんか書くわけないじゃないの!ブゥゥゥゥー!

著者について

永田花

永田花ながた・はな
文化学院建築科を卒業後、ステンドグラス作家の山本幸子氏(株式会社山本・堀アーキテクツ)の下で働きながら物つくりの基本を学ぶ。その後N設計室勤務。仕事をしながらクラブイベントの会場装飾・ポスターやフライヤーデザインを手がける。現在は写真を使ったオーダー雑貨のデザイン・制作を生業としている。
http://87utamaru.wix.com/tutti-cat

連載について

永田花さんの飼い猫歌丸くんの日常について綴るエッセイ。歌丸は猫っぽくない、と花さんから聞いて、それはどういうことだろう?ととても興味を持ちました。花さんと歌丸との出会いから、これまでのこと。ほっと一息つけるようなエピーソードにあふれています。