我輩は歌丸である。
第35回
手探りで仔猫を育てたお話
今回は母の同僚が保護した可愛い仔猫ちゃんのお話です。猫を飼った経験のない同僚に「貰い手が見つかるまで育てて欲しい」と頼まれ母は二つ返事で快諾してきました。
サビ柄と白黒の2匹の瞳はまだ美しいキトゥンブルー※でした。
こんなに小さな仔猫に触れるのはメイの子供達以来です。
当時我が家にはコロとピッチがいました。突然現れた同居猫に興味がある様な無い様な‥。
なるべく仔猫達を遠ざけ共同生活の始まりです。
ここで重大な問題に気がつきます。メイの子供達はただ可愛いがっていただけで、授乳や排泄物の処理などはメイ母ちゃんが全てこなしていたわけです。メイは「あんた達は可愛がるだけでいいわよね!」とぼやいていたに違いありません。
生後間もない子猫ってどうやって育てるのよ!?当時はインターネットが無いのですよ!
小さな哺乳瓶を購入しミルクを与えますが上手に飲めません。獣医さんに相談したところ、小さなスポイトで少しずつ与えるのが良いと教わりました。
薄汚れた小さな2匹は元気になるのだろうか。数時間ごとにミルクを与え、お尻を拭きベッドに寝かせました。
数日後すっかり元気になった2匹は走り回ったり転げまわったり大忙しです!
そんな2匹を快く思わない男達が‥‥。
戯れたい盛りの子猫ちゃんに冷たい視線を向け、コロもピッチも迷惑そうな態度をとり続けたのでした。
その後2匹はすくすく育ち、ウエットフードも食べられるようになりました。
無事里親さんがそれぞれに見つかり我が家から旅立って行ったのでした。
ふわふわな毛、細くて鋭い爪、クリクリしたお目目。仔猫って最高ですね!
そのお話は終わりにして!これ見てよ!僕の肖像画!
僕はさぁ。いつもモノトーンでなんか物足りなかったわけ。カラフルな僕!素敵でしょう!
友人のお嬢さんが描いてくれた歌丸の絵は、本人以上に私が嬉しくて毎日眺めているのです。次回はどんな猫ちゃんが出てくるでしょうか!それはまた別のお話。
※:キトゥンブルー:生まれて数ヶ月は目の中のメラニン色素が定着しない為、とても美しい青色をしている。