我輩は歌丸である。

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変なあだ名も似合う僕だよ

だいぶ遅いご挨拶となりましたが!明けましておめでとうございます。今年も歌丸共々どうぞよろしくお願い致します!

お正月飾りと記念撮影する歌丸

新年のご挨拶写真


昨年から続いていたお隣の工事が終わり、歌丸は重機も現場で働く職人さん達も眺められなくなりました。
しかしそんな事でへこたれる歌丸ではありません。

ニャルソック用の窓から一生懸命に何かを見ています。外猫でもいるのかなと思ったのですが、歌丸が凝視する先には新しい住人のバイクがありました。重機やバイクなど人間の男の子が憧れるものに、歌丸も憧れているのがおかしくて笑っちゃいます。

お外の景色が気になる猫の歌丸

新年の抱負を胸に黄昏れる歌丸


相変わらず可愛い歌丸ですが、年末に可愛いくない事をやらかしたと母から連絡が来ました。
なんと!お夕飯のおかずであるカタクチイワシを盗んだというのです!
その姿はまさにサザエさんの歌「♪お魚咥えたドラ猫♪」状態で、母は思わず「歌丸っっ!」と叫んだそうです。

怒鳴られた歌丸は口からイワシをポトリと落とし、お縄となりました。
盗みは絶対ダメですが、逃げ切ってイワシを貪り食う歌丸の姿を見たかった気もします。

窃盗を犯した歌丸は「イワシ泥棒」という不名誉なあだ名を付けられました。

お正月には家族が集まり賑やかになるので歌丸のテンションも自然に上がってしまいます。しばらく脱走していなかったので外に出たい欲が爆発したのか、いつもとは別ルートの2階ベランダから庇へ降り逃亡しました。

屋根の上に逃げちゃった猫の歌丸

脱走中の歌丸


やっと帰宅した歌丸は私に抱き上げられ手足の汚れをチェックされます。さほど汚れておらず放免になったのですが、私の手が臭い!外で済ませてきたシッコが体についていたのでしょう。

再度抱っこされタオルでゴシゴシされる歌丸は鳴き叫び続けました。泣きたいのはこっちだって言うの!

その後あだ名はイワシ部分が省略され「シッコ臭い泥棒」になりましたとさ。

カーペットでくつろぐ猫の歌丸

シッコ臭い泥棒とは思えない美猫


イワシは咥えただけで食べてないし、たまにシッコが体についちゃうことだってあるでしょうよ!何よ!そのあだ名!美しい僕には全然似合わないのよ!

今年もワチャワチャする1年になりそうです。それはまた別のお話。

著者について

永田花

永田花ながた・はな
文化学院建築科を卒業後、ステンドグラス作家の山本幸子氏(株式会社山本・堀アーキテクツ)の下で働きながら物つくりの基本を学ぶ。その後N設計室勤務。仕事をしながらクラブイベントの会場装飾・ポスターやフライヤーデザインを手がける。現在は写真を使ったオーダー雑貨のデザイン・制作を生業としている。
http://87utamaru.wix.com/tutti-cat

連載について

永田花さんの飼い猫歌丸くんの日常について綴るエッセイ。歌丸は猫っぽくない、と花さんから聞いて、それはどういうことだろう?ととても興味を持ちました。花さんと歌丸との出会いから、これまでのこと。ほっと一息つけるようなエピーソードにあふれています。