我輩は歌丸である。

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いつも一緒のコロとトラ

メイの子猫ちゃん5匹のうち3匹は里親に出され、残った2匹はすっかり成猫になりました。

仲良しさび猫

コロとトラはいつも一緒


1匹は力強いキジ柄が虎のように美しかったので『 トラ 』

トラはメイのスタイルの良さとお父ちゃんの毛色を受け継ぎ美しい猫でした。
本人も自覚があるようで自信に満ち溢れていました。

もう1匹は肉付きが良くコロコロしていたので『 コロ 』

コロはお父ちゃんにそっくりで短い胴体に鍵尻尾、ずんぐりむっくりでとても可愛い猫でした。
本人はそこがコンプレックスだったのか?気が弱くいつも自信なさげでした。

ストーブで温まる猫

ストーブを陣取る2匹


性格も見た目も正反対な2匹でしたが、どこに行くにも、寝る時も、抱っこされる時も、いつだって一緒。本当に仲の良い兄弟でした。

メイは立派に育てあげたんから自由にしてよ!という感じで2匹とベタベタする事はありませんでした。

うちの猫達は自由に外に出ていたので、一晩中帰って来ない日もあります。
数日見かけなくても気にしていませんでしたが、いつまで経ってもメイが帰って来ません。

テヘペロ猫

メイにしては珍しくおとぼけ顔


何度も呼んで探し回りましたが、結局帰ってきませんでした。そして数年後、トラも同じく姿を消したのです。

ふとした瞬間に2匹の事を思い出します。元気かなぁ。会いたいなぁ。何とも言えない寂しさです。
家猫でいるより外で自由気ままに生きたんだ!と今でも自分に言い聞かせています。

はっ!今気がつきましたが『 にゃん 』とお別れした記憶がない!ごめん!にゃん!でも大好きだったのよ!

ねぇ。毎日しかめ面しながらニュース見てるけど何かあったの?

色々大変なんだよ。でも歌丸の生活は変わらないから安心しなよ。

よくわからないけど大変なんだね!じゃあ僕もその問題について考えてみるよ!

ふーん。どうしたものか・・・。

毛づくろいするハチワレ猫

呑気な歌丸(むかつく)


あれっ??僕のベロってこんなに伸びた?何これ?凄い伸びるぅ!ねぇ!見て!

すごーい。ホントだー。伸びてるぅ‥‥‥なんか腹たつわぁ!

次回は連載初期に登場した『 ピッチ 』の子猫時代です。それはまた別のお話。

著者について

永田花

永田花ながた・はな
文化学院建築科を卒業後、ステンドグラス作家の山本幸子氏(株式会社山本・堀アーキテクツ)の下で働きながら物つくりの基本を学ぶ。その後N設計室勤務。仕事をしながらクラブイベントの会場装飾・ポスターやフライヤーデザインを手がける。現在は写真を使ったオーダー雑貨のデザイン・制作を生業としている。
http://87utamaru.wix.com/tutti-cat

連載について

永田花さんの飼い猫歌丸くんの日常について綴るエッセイ。歌丸は猫っぽくない、と花さんから聞いて、それはどういうことだろう?ととても興味を持ちました。花さんと歌丸との出会いから、これまでのこと。ほっと一息つけるようなエピーソードにあふれています。