住まいのグラフィティ
Vol.4 中久万の家
梅原佑司建築事務所
敷地は交通量の激しい大通りから少し入り、坂を上った場所にあります。北、西、南と住宅が密集し、東の道路側のみが開けた場所に家族4人の住まいを計画しました。
周囲を住宅で囲まれたこの場所で最も気持ちの良い場所、2階レベルの道路側にリビング、2台分の駐車スペースとしてインナーガレージ、その上にリビングから外に出られる広いバルコニーをつくりました。建物は8.1m正方形(4.5間角)の2階建手のボリュームにガレージの屋根となるバルコニー部分を付属させるシンプルな構成です。
特徴的なのは、設計依頼時から施主の強い要望であった縁側をリビングから続くデッキバルコニーで実現し、座れるように段差をつくったことです。その段差が手摺の高さの圧迫感を抑えることができ、快適な縁側空間が実現しました。
梅原佑司

2階リビンク。天井は垂木構造として杉の垂木、野地板をあらわしにし、木の傘の下で暮らしているような、落ち着いた空間。

2階キッチンから縁側のあるバルコニーを望む。
- 2階の勉強コーナー。家族4人がゆったりと勉強や読書ができる落ち着いた空間に。
- 1階玄関を入った廊下。1階はガレージ、玄関、クローク、寝室と子供室などの個室をメインに配置。

軒の高さはできるだけ低くし、街並に対して圧迫感のないよう配置。外壁は黒い弾性アクリル樹脂系の塗り材をコテ押えとし、ヒノキの色とのコントラストが美しくなるようにした。