ヨリドコロえんがわ
第5回
こちら、えんがわ郵便局です
老若男女、さまざまな人が訪れる「ヨリドコロえんがわ」。
お店としてだけでなく、利用方法も人それぞれです。
近くには、バス停があるので、バスの待合所のようになったり、お友達同士の待ち合わせの場所になったり、ときには郵便屋さんにお願いして、えんがわで荷物の受け渡しをされることもありました。
いつしか、スタッフに贈り物のプレゼントを預けて、「あの人が来たら渡しておいてください」などと言い出す人まで。笑
なんだか面白くなってきたなぁと思いながら過ごしていると、ある日、代表ミズタの物置で古い郵便ポストと出会いました。
ミズタは、とにかく古いものが大好きで、ゴミではないかと思うようなものも集めては、その物置に入れています。笑
でも、ふとした時に、「これは使える!」と思うようなものも多く、意外と役に立っているのです。
古い郵便ポストもその一つでした。
「いつか使うために買ったんだ」とミズタは言います。やっとその時がきたようです。
早速、ヨリドコロえんがわの店内に設置しました。
長年使用して、何度も塗装をし直した形跡の残る、雰囲気のあるポストです。
設置するなり、可愛い!と注目を浴びるようになったポスト。
その役割は、やっぱりポスト。
みなさんのお荷物やお手紙を預かります。
ただし、「生モノや、なくなったら困るものは入れないでね。」
そして、もう一つのお仕事として、人と人とを繋げるポストになってほしいという役割を与えました。
ヨリドコロえんがわを訪れた方に、「名前も知らない誰かへ」というタイトルで自由にお手紙を書いて頂き、次に訪れた方がその手紙を見て、また次の誰かへメッセージを送る。
名前も知らない誰かへメッセージを送ることは、一見難しいように思いますが、意外と皆さんスラスラと、楽しそうに書いてくれています。
そして、知らない誰かからのお手紙を受け取った方は、にっこりと微笑んでくれています。どんな内容が書いてあるのかは本人が知るところですが、自己紹介に続き、読まれた方が優しい気持ちになれるような文章が多いようです。
便利な世の中ですが、ときには手書きでお手紙を書いたり、知らない誰かを想うことも良いのではないかと改めて実感します。
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