我輩は歌丸である。
第62回
気持ちは行動で示してたり
なかったりだよ
12月になり急に寒くなり、歌丸は冬毛でモフモフになりました。
先日歌丸が日々チェックしていたお隣の工事が遂に終わりました。現場監督気分だった歌丸は立派な家が完成しホッとしている事でしょう。
大役を務めあげた歌丸に静かな日常が戻ってきたかと思いきや、最近は来客が多くベッドの中へ避難する事が増えているみたいです。
僕は必死に隠れているのにさぁ。布団をひっぺがされて「可愛い!」を連呼されてもリアクションに困るわけ。ちょっとは嬉しいけどさ。
前にも書いたのですが、歌丸は気を引きたい時に布を食いちぎる癖があります。
実家に移ってもその癖は変わらず母が迷惑をしていました。私も噛み千切り癖には辟易していましたので、2人で歌丸の悪口を言っていました。ふと横を見ると私たちの話を聞いているではありませんか。非常に気まずい瞬間でした。
その後、歌丸の噛み千切る回数が減った気がしたので私達は優しく注意する様にしました。
お互いが歩み寄り改善していく事って大切なんだなぁと思った矢先、私の顔を睨みつけながら堂々とタオルを噛み千切ってきたのです。
僕は歩み寄るつもりは更々ないのよ!何度だって言うよ!
僕はね、日本語を喋れないわけ。だから行動で伝えるしかないのよ!
あーそうかい!そういう事ならこっちもそれなりの態度はとらせてもらいますよ!
罵り合いも終わりふと外を見ると紅葉がきれいに色づいていました。歌丸と一緒にぼんやり眺めていたら噛み千切り癖の事なんかどうでも良くなってしまいました。
1年間連載を読んでくださった皆様に愛嬌歌丸をプレゼントしたくて写真を撮りました。ちゅーるをもらう権利と引き換えにモデルをこなしていた歌丸ですが、飽きて飾りをなぎ倒し始めたのでこれにて終了です。
今年も歌丸の平凡なエピソードを読んでいただきましてありがとうございました。
歌丸!ご挨拶は?
ラブユー!ジュテーム!サランへー!
来年もお楽しみに!それはまた別のお話