ちいきのたより

Vol.49  市内に残る産業遺産
愛知県一宮市 いわいハウジング

暦の上では、二十四節気の「夏至」

1年のうちで最も昼が長く、夜が短いとされる「夏至」は、
太陽のエネルギーが最高潮に達すると言われています。

そんな季節を迎え、ちいきのたよりは、
愛知県一宮市よりいわいハウジングがお届けします。

愛知県一宮市以外では、あまり見ることがない建物としては、
ノコギリ屋根の建物があります。

こちらは、ご近所のノコギリ屋根!
ノコギリ屋根の工場

ノコギリ屋根とは、
北側からの採光をとるために北向きに窓を多くとった
ノコギリの歯のようにギザギザな屋根の形が特徴の建物です。

愛知県一宮市は、毛織物産業の盛んな地域でした。

繊維の色を見るのに都合が良い
北側採光を得られるノコギリ屋根は、
繊維産業が盛んな頃に数多く建てられました。

繊維産業が衰退した今となっては、
産業遺産として残された感じではあります。

ご近所の建物は、鉄骨スレートですが、
多くはこのような木造のノコギリ屋根でした。
ノコギリ屋根の工場で遊ぶ子供たち
繊維工場元経営者の本宅から見る元工場

ノコギリ屋根の繊維工場

内部は、このように北からの光が入ってきます。

1950年代に増殖し始めたノコギリ屋根工場は、
1970年代にピークを迎え、その後、急速に減少していったようです。

昭和30(1955)年時点の繊維工場(紡績・撚糸業、毛織物業、綿・スフ織物業、染色整理・修整加工業)は約6,000を数えますが、その殆どがノコギリ屋根工場だったといわれています。

現存するノコギリ屋根工場の数は、
2,000棟とも2,500棟とも言われており、実態は不明です。

繊維産業の衰退とともに、
ノコギリ屋根の建物は、使われなくなり徐々に減ってきています。

そんなノコギリ屋根がある風景を残すために活用して、
建物を残そうという活動も行われています。
なかなか遺産での発表の様子

昨年末には、「なかなか遺産」として登録されました。
なかなか遺産委員会

これからも産業遺産として、
残されていくのでしょうか?

解体廃棄による二酸化炭素の排出量を考えると
有効にリユースできるに越したことはありません。

地球環境を守る視点から見ると
少ないエネルギーで快適に過ごせる空間に改修してから
リユースしていただきたいと思ってしまいます。

それを考えると
リユースでなくても、
リサイクルでもよいのではと!

そんなことを言うと
地域の皆様に叱られてしまいそうですが(^-^;…

地球と地域が元気になることを願うばかりです。

岩田邦裕
ちいきの記者
岩田邦裕いわた・くにひろ
木材商の三男だった祖父 岩田伊三郎が昭和の初期に創業した会社で木の香りに包まれて育ちました。私が引き継ぐなんて思ってませんでしたけど。事業を継続させることと地域貢献の大切さを感じています。25年前に一宮青年会議所で環境問題の担当理事をして以来、地球環境に優しい住まいづくりに取り組んできました。

 

愛知県一宮市 いわいハウジング施工事例
(株)いわいハウジングいわいはうじんぐ
愛知県一宮市八町通2丁目4番地
TEL:0586-71-3800
URL:https://www.iwaihousing.com
岐阜街道沿いで木材商、建築工事業、一級建築士事務所を併設する会社になります。設計、工事、木材調達までもを社内で行うことで、満足度の高い高性能な住まいづくりを実現されています。高耐震・高耐久で健康・省エネ性・換気性に配慮したスマートウェルネス住宅の建築を通して、ご家族と地域と地球を元気にする会社です。ゼロ・エネルギー・ハウス建設の実績においても最高ランクの5つ星ZEHビルダーと評価認定されています。

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