小暑
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しょうしょ
暑さが本格的になる。梅雨が明け出し、蝉が鳴きだします。この頃から暑中となるので、暑中見舞いを出しはじめます。また試験が終わって学校の夏休も始まるころで、街は開放的な若者であふれます。海の日もこのころで、海水浴場が開き始め、街だけではなく海も賑わいます。暑いというのは暑さが苦手な人には嫌なことかもしれませんが、もっとも人間が活動的になるころでもあります。
- 南浦和のダリアを仮りのあはれとす
- 攝津幸彦
温風至
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あつかぜいたる
暖かい南風が吹く。梅雨のはじめのころの南風は「みなみ」などさまざまな名を持ちます。太平洋岸や瀬戸内海では「まじ」、北陸では「くだり」、西日本では「はえ」と呼ばれます。特に梅雨入りのころの南風を黒南風(くろはえ)と呼べば、梅雨明けのころは白南風(しろはえ)と呼びます。風に色を見出す感性は面白いですね。とくに白南風は盛夏の明るさをよく表現しています。
- みなみかぜ貝殻は都市築きつつ
- 九堂夜想