清明
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せいめい
清浄明潔の略。東南の風が吹き、萌え出た芽の名前が判別できるようになります。この時季に、日本各地のお寺でお釈迦様の生誕を祝う仏生会あるいは花祭が執り行われます。花御堂のなかに、天上天下唯我独尊の姿を模した仏像が置かれ、甘露の雨を模した甘茶をかけ流します。新学年がはじまる時季でもあり、仏教行事も多く催され、まさに清明の名にふさわしいですね。
- 乾の手の一指を立てて甘茶仏
- 野見山朱鳥
虹始見
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にじはじめてあらわる
虹よ、こんにちは。虹は夏の季語ですが、四季を通じて見られます。この七十二候は春の雨が通り過ぎたあと初めて見られるようになった春の虹を愛でて名づけられました。夏の虹より薄く、あらわれる時間も短いですが、印象は強く人々の心に残ります。虹は虫偏であることから分かるように竜と考えられていて、雄を虹、雌を蜺と呼びます。もう夏も近いですね。
- 虹立ちてたちまち雨の乾く椅子
- 岸本尚毅