小満
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しょうまん
太陽の光のおかげで草木や動物が大きくなる。しかし大きくなりきらないので小満としています。二十四節気に大満がなく小満だけがあるのは不思議な気もしますけれど大満は願っても得られないことなのでしょう。この小満から次の芒種にかけて梅雨入りする地域もあります。この二十四節気の七十二候は蚕・紅花・麦とすべて農家に関係することばかり、この時期がいかに日本の農家にとり大事なのかが分かります。
- ダービーの蹄馳せ来るラジオの中
- 富永寒四郎
紅花栄
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べにはなさかう
紅花が盛んに咲く。紅花は化学染料が普及するまで花を摘み取って染料や生薬として使われました。とくに染料としては冠位十二階のように衣服の色を染め分けるのに役立ちます。江戸時代の口紅のトップブランド小町紅は紅花から抽出した赤色色素を原料としています。花を摘み取るので古名を末摘花といい、源氏物語に登場する鼻が赤く醜い、でも純粋な姫君が末摘花と呼ばれています。女性に縁のある花ですね。
- をく露やすゑつみ花のひかる君
- 任口