住まいのグラフィティ
Vol.20 軽井沢の家
早田雄次郎建築設計事務所
軽井沢の穏やかな別荘地に建つ、定年を迎えた夫婦のための小さな住宅。敷地は、北方向に下った傾斜部と、平坦部を、緩やかに流れる小川により分けられている。微かに聞こえる水の音、木々のせせらぎの心地の良い、とても安らぎを感じられる場所である。
設計に際して、この安らぎのある場所を決して汚してはいけないと思い、建物が主張しない、ひっそりと佇んだ、木々や小川に寄り添うようなイメージで設計を進めた。アプローチは、傾斜に沿って階段を下り、橋を渡り、小川を眺めながら玄関へと、ゆっくりと景色の変化を楽しめるよう、敷地形状に合わせた。
早田雄次郎

雪が残る屋根の連なりが風景に溶け込む

台所越しから食堂・居間を見る
- 居間に南からの光が落ちる。時に木陰が映り込む
- 居間・階段の吹抜けから薪ストーブの熱が家全体に行き渡り、温度差のない環境が生まれる

照明はスタンドライトのみの寝室兼書斎