ヨリドコロえんがわ
第8回
つくるよろこび、つかうよろこび
木の魅力を伝え、木が好きな人たちを増やしたい。
KICOでは木の質感や温もりを感じていただけるような商品を目指して、家具や小物を制作しています。
完成した商品を手にとって頂けることは、大変ありがたいことです。
でも、さらに木の魅力や温もりを感じ、愛着あるものにする為には、ぜひ、ご自分で作られることをお勧めします。
自分で手を動かしてつくるモノには「愛着」がより深まります。
手間がかかり、面倒で、思うようにいかない事もあるかとは思いますが、考えたり、行動しているその「時間」はきっと、お金では買えない喜びに変わるはずです。
もし、一緒に作る人がいるなら、その時間や完成の喜びを分かち合える大切な時間になるはず…
素敵なことだと思います。
数年前、中学校の学生と保護者の皆さんで、学校が管理されている雑木の森へ入り、鉛筆づくりをした事がありました。
皆で、下草を刈り、成長した樹々たちが窮屈にならないように、適度に間引き。
間引きした枝を使って、山の中で自分だけのオリジナル鉛筆づくりを開催しました。その鉛筆を見ると、今でも、作った記憶だけでなく、あのときの森の姿や中学生が一生懸命に作業する姿が甦ります。
木を植える前から鉛筆づくりは始まっていたのです。
鉛筆一本ですが、それが出来上がるまでに沢山のストーリーがあります。
それは、鉛筆に限らず、この世の中にあるモノ全てがそうだと思います。
普段使っているモノに「どこからきたの?」「どうやってできたの?」と問いかけてみるのも面白いかもしれませんね。
さて、最近、KICOの木工体験で結構人気を頂いているものが、カッティングボードづくりです。
桜や栗、くるみ、ヒノキなど数種類の木材を準備しているので、その中から、お好きな木材を選んで自由に作って頂けます。
他の木工体験のメニューは、だいたい5名~10名ほどで開催しており、あらかじめ部材を準備した木工キットを使うこともあります。
ただ、「人数が多い=一人に接する時間が少ない」ことになってしまいがちなので、最近は、一回を2人~3人に減らして、色々な会話をしながら進めることにしました。結果、お客様がつくりたい形のカッティングボードを自由に作ることができ、ゆっくりお話しもできるので、次回に繋がることも多くなりました。
私も一度に大勢の方々を対応しなくて済むので、心にも余裕があるし、ありがたい限りです。
5年ほど前、ミズタホームでお家を建てて下さったKさんのご主人。
家を建てた当初は全くの木工初心者だったのに、新居の横の小屋は、ご自分で建てられました。私はまだ、家は建てたことは無いので、一気に先輩です。笑
つくるよろこび、つかうよろこび。
これからも、木工で沢山の方々と、よろこびを分かち合えれば良いなと思います。
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