ヨリドコロえんがわ

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つくるよろこび、つかうよろこび

ヨリドコロえんがわの入り口ではくまもんがお出迎え

木の魅力を伝え、木が好きな人たちを増やしたい。
KICOでは木の質感や温もりを感じていただけるような商品を目指して、家具や小物を制作しています。
完成した商品を手にとって頂けることは、大変ありがたいことです。
でも、さらに木の魅力や温もりを感じ、愛着あるものにする為には、ぜひ、ご自分で作られることをお勧めします。

自分で手を動かしてつくるモノには「愛着」がより深まります。
手間がかかり、面倒で、思うようにいかない事もあるかとは思いますが、考えたり、行動しているその「時間」はきっと、お金では買えない喜びに変わるはずです。
もし、一緒に作る人がいるなら、その時間や完成の喜びを分かち合える大切な時間になるはず…
素敵なことだと思います。

木工体験中の親子

親子で木工をする時間

数年前、中学校の学生と保護者の皆さんで、学校が管理されている雑木の森へ入り、鉛筆づくりをした事がありました。
皆で、下草を刈り、成長した樹々たちが窮屈にならないように、適度に間引き。
間引きした枝を使って、山の中で自分だけのオリジナル鉛筆づくりを開催しました。その鉛筆を見ると、今でも、作った記憶だけでなく、あのときの森の姿や中学生が一生懸命に作業する姿が甦ります。

森に入る中学生たち

木を植える前から鉛筆づくりは始まっていたのです。
鉛筆一本ですが、それが出来上がるまでに沢山のストーリーがあります。
それは、鉛筆に限らず、この世の中にあるモノ全てがそうだと思います。
普段使っているモノに「どこからきたの?」「どうやってできたの?」と問いかけてみるのも面白いかもしれませんね。

さて、最近、KICOの木工体験で結構人気を頂いているものが、カッティングボードづくりです。
桜や栗、くるみ、ヒノキなど数種類の木材を準備しているので、その中から、お好きな木材を選んで自由に作って頂けます。
他の木工体験のメニューは、だいたい5名~10名ほどで開催しており、あらかじめ部材を準備した木工キットを使うこともあります。
ただ、「人数が多い=一人に接する時間が少ない」ことになってしまいがちなので、最近は、一回を2人~3人に減らして、色々な会話をしながら進めることにしました。結果、お客様がつくりたい形のカッティングボードを自由に作ることができ、ゆっくりお話しもできるので、次回に繋がることも多くなりました。
私も一度に大勢の方々を対応しなくて済むので、心にも余裕があるし、ありがたい限りです。

並んだカッティングボード

いろいろなカッティングボード

5年ほど前、ミズタホームでお家を建てて下さったKさんのご主人。
家を建てた当初は全くの木工初心者だったのに、新居の横の小屋は、ご自分で建てられました。私はまだ、家は建てたことは無いので、一気に先輩です。笑

親子で小屋づくり中

お父さんと一緒に小屋づくり

ドライバーを使う子供
子供たちもたくましい!

つくるよろこび、つかうよろこび。
これからも、木工で沢山の方々と、よろこびを分かち合えれば良いなと思います。

庭と木工作品

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著者について

森川瞳

森川瞳もりかわ・ひとみ
熊本県熊本市出身。
5人兄弟の末っ子で、小さい頃の遊びは、兄達と虫探しや自然遊びをすることばかり。10代後半に犬小屋を建てたことがきっかけで、木工をはじめる。
23歳のとき、本物の家具職人の仕事を見るため一年間、飛騨高山へ。
そこで体験した出来事や出会った方々が刺激となり、木材だけでなく、森への関心を生む。
熊本へ戻り、「木や森のことを伝えること」を目的とした木工教室をはじめる。その後、教室がきっかけでミズタホームに入社。
現在は「樹子工房」という名前で家具小物の製作や、木工教室、広報、企画、ショップの管理などを担当している。

連載について

熊本甲佐町にあるその店は、日々「何かしたい」と「何か感じたい」の気持ちに溢れる人達が寄り集まる場所となっています。 ある日は一日カフェ店長として、ある日はフラリ訪れてみたお客として、またある日は駆られた衝動で作り上げたモノを売る創作家として…。 "作る喜び" と "生きる喜び" が緩やかに漂うレンタルカフェ&スペース「ヨリドコロえんがわ」より、工務店女子兼店長である森川瞳さんが、日々の体験や思ったことを綴ってくれます。