夏至
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げし
一年で一番昼が長くなり夜が短くなる。太陽は北回帰線上に来て、日本では一番高い位置で日が南中します。ただ気温が高くなるのは数週間後のこと。五月晴れや五月雨という言葉がありますが、新暦五月ではなく旧暦五月のことなのでこのころの梅雨の晴れ間や梅雨のことを指します。梅雨寒という冷雨が降る日もあります。六月晦日には各地で夏越の祓が執り行われます。もうすぐ本格的な夏。
- 天秤がただ僕の死を望む夏至
- 福田若之
菖蒲華
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あやめはなさく
花菖蒲が咲く。訓は「いずれ菖蒲か杜若」のあやめですが、時季的にはあやめではなく、花菖蒲のことでしょう。水辺に近い方から杜若・花菖蒲・あやめとなります。またこれらとは違い花の目立たないショウブもあって、ややこしいですね。旧暦の端午の節句ではこの花の目立たないショウブを湯に浸した菖蒲湯に浸る習慣があったようで、銭湯は菖蒲湯で大いににぎわったよう。「銭湯を沼になしたる菖蒲かな/其角」
- あやめ咲く和服の人と沼を見て
- 西村麒麟