秋分
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しゅうぶん
昼と夜の長さが同じになる日。この日から夜長がはじまります。また、秋分は七日間ある秋の彼岸の中日にあたり、彼岸の入りから彼岸明けにかけておはぎを作って仏壇に供えたり墓参りをしたりする地域もあります。秋の彼岸に畦道や堤防に曼殊沙華が真っ赤な花を輪状に咲かせます。別名は彼岸花・死人花・幽霊花など。暑さが和らぎ涼しさを感じるなかで、亡き人に思いを馳せる季節でもあります。
- 花火師の旅してゐたり曼珠沙華
- 加藤楸邨
雷乃収声
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かみなりすなわちこえをおさむ
雷が鳴り轟かなくなる。実際には冬にも雪起こしの雷など雷は鳴りますが少なくなるのは確か。このころに仲秋の名月があります。芋名月や良夜ともよばれる旧暦八月十五日の月は決して満月ではなく、満月は中秋の名月の前後数日に発生します。名月は月が見えないと無月、雨が降ると雨月と呼びます。そのあとも十六夜・立待月・居待月・臥待月・更待月・真夜中の月そして後の月と月見を楽しめます。
- 錵のごとくに秋雷の遠きまま
- 友岡子郷