住まいのグラフィティ

Vol.2  薩摩町家&離れ
ぷらん・にじゅういち

鹿児島県の姶良市に、土間と軒下のある「離れ」をつくりました。
6年ほど前に建てた母屋と水路を挟んで向かい合っています。

「離れ」の土間は北にむかって大きく開いています。
その大きなガラス戸のうえには軒が張り出していて、雨の日、軒下に椅子を持ち出すと、雨の匂いとトタン屋根をたたく雨音に全身が包まれます。
日本の風景って水性だなあって思います。
でも、土間も縁側も軒下もいまどきの家からはなくなって、水を感じなくなりました。こんなに気持ちがいいのに、どうしてなくなってしまったのか?ちょっと不思議な気がします。

趙 海光

上写真/北にむかって開く土間と軒下空間。表題写真/北に広がる庭の全景。正面に見えるのは母屋

南の玄関から北の庭に土間が広がる

玄関のすぐ横に隠れ家のような居間がある

ガラス戸を閉めた状態の土間と庭

庭の全景をタテの写真で見る

この建物は、創建のモデルハウス&ゲストハウスです。
写真 上田明