我輩は歌丸である。
第83回
夏休みにミイラを見つけた思い出だよ
今月は歌丸の夏休みのお話です。
梅雨明けと共に実家へ移動した歌丸は、いつもの様に到着した途端大興奮。
瞳孔が開き気味でテーブルの上で激しくゴロンゴロン!喜びを全身で表現していました。
移動して数日経った頃、母からLINEが来ました。「深夜にカリカリのおねだりはしないし、悪さも何もしなくて良い子にしています」と報告を受けました。
「猫をかぶっているだけなので、気をつけてください」と忠告しましたが、
「歌丸はそんな子じゃない」と擁護してきた数日後。
テーブルの上に新聞、文庫本、母の大切な仕事の書類がシッコみまれになっている写真が送られてきました。
猫ってそういう生き物です。
後日歌丸に会いに行きました。リビングの大きなガラス戸前は歌丸のお気に入りスポットです。
昼下がりにウトウトしていた歌丸が突然激しく動き出しました。
愛猫が何かコソコソやっている事へ、瞬時にアンテナが向く能力を愛猫家の皆さんは持っていると思います。
もちろん私にもその能力が備わっていますので、嫌な予感がするので近づいてみると、ミイラと化したカナヘビで遊んでいました。
命尽きた後、猫に痛ぶられるなんてカナヘビのプライドはズタズタです。歌丸には申し訳ないけど、さっと奪い取りお庭にポイしました。
僕の獲物をポイされたって全然平気なんだから!だって僕はこんなにご飯を持っているんだから!
カナヘビ1匹食べたって全然お腹いっぱいにならないのよ!
カナヘビはあなたが狩った獲物では無いし、そのご飯はいっぺんに食べられる物じゃないのよ。
爪を噛んで悔しがっておりますが、実家でのびのびと夏休みを楽しんでいるようです。
後日知ったのですが。
母がガラス戸のレールにカナヘビを発見し庭に追いやったつもりが、そのままだったらしく戸とレールの間でミイラになったみたいです。
昨年はヤモリをあの世に送りましたので
今回は歌丸が無駄な殺生をしていなかった事が唯一の救いです。が、母が無駄な殺生をしました。2年続けてごめんなさい。
次回は酷暑の中諸事情により、また私の家に戻ってきたお話です。それはまた別のお話。