我輩は歌丸である。

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夏休みにミイラを見つけた思い出だよ

今月は歌丸の夏休みのお話です。

梅雨明けと共に実家へ移動した歌丸は、いつもの様に到着した途端大興奮。

瞳孔が開き気味でテーブルの上で激しくゴロンゴロン!喜びを全身で表現していました。

移動して数日経った頃、母からLINEが来ました。「深夜にカリカリのおねだりはしないし、悪さも何もしなくて良い子にしています」と報告を受けました。

「猫をかぶっているだけなので、気をつけてください」と忠告しましたが、

「歌丸はそんな子じゃない」と擁護してきた数日後。

テーブルの上に新聞、文庫本、母の大切な仕事の書類がシッコみまれになっている写真が送られてきました。

猫ってそういう生き物です。

後日歌丸に会いに行きました。リビングの大きなガラス戸前は歌丸のお気に入りスポットです。

昼下がりにウトウトしていた歌丸が突然激しく動き出しました。

愛猫が何かコソコソやっている事へ、瞬時にアンテナが向く能力を愛猫家の皆さんは持っていると思います。

窓辺で何かを触ってる歌丸

カナヘビを弄ぶ歌丸

もちろん私にもその能力が備わっていますので、嫌な予感がするので近づいてみると、ミイラと化したカナヘビで遊んでいました。

カナヘビを触ってる歌丸

拡大写真


命尽きた後、猫に痛ぶられるなんてカナヘビのプライドはズタズタです。歌丸には申し訳ないけど、さっと奪い取りお庭にポイしました。

僕の獲物をポイされたって全然平気なんだから!だって僕はこんなにご飯を持っているんだから!

カナヘビ1匹食べたって全然お腹いっぱいにならないのよ!

これ全部僕の?の歌丸

たくさんのご飯と一緒でご満悦な歌丸


カナヘビはあなたが狩った獲物では無いし、そのご飯はいっぺんに食べられる物じゃないのよ。

悔し顔の歌丸

爪を噛んで悔しがる歌丸


爪を噛んで悔しがっておりますが、実家でのびのびと夏休みを楽しんでいるようです。

後日知ったのですが。

母がガラス戸のレールにカナヘビを発見し庭に追いやったつもりが、そのままだったらしく戸とレールの間でミイラになったみたいです。

昨年はヤモリをあの世に送りましたので 
今回は歌丸が無駄な殺生をしていなかった事が唯一の救いです。が、母が無駄な殺生をしました。2年続けてごめんなさい。

次回は酷暑の中諸事情により、また私の家に戻ってきたお話です。それはまた別のお話。

著者について

永田花

永田花ながた・はな
文化学院建築科を卒業後、ステンドグラス作家の山本幸子氏(株式会社山本・堀アーキテクツ)の下で働きながら物つくりの基本を学ぶ。その後N設計室勤務。仕事をしながらクラブイベントの会場装飾・ポスターやフライヤーデザインを手がける。現在は写真を使ったオーダー雑貨のデザイン・制作を生業としている。
http://87utamaru.wix.com/tutti-cat

連載について

永田花さんの飼い猫歌丸くんの日常について綴るエッセイ。歌丸は猫っぽくない、と花さんから聞いて、それはどういうことだろう?ととても興味を持ちました。花さんと歌丸との出会いから、これまでのこと。ほっと一息つけるようなエピーソードにあふれています。