小雪
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しょうせつ
雪の降り始めるころ。風花といって晴天に雪がちらつくこともあり、静岡県や群馬県など空っ風の吹く地域では冬の風物詩として知られています。本格的な冬に備えて家を覆う雪囲を設けたり、支柱を立てて縄や針金などを八方に張り庭木の枝を吊る雪吊を作ったり、木の幹に藪巻をしたり、苔を保護するために松の枯葉を敷いたりといった光景が見られるのもこのあたり。
- 風花やときには押入より唄ふ
- 佐藤文香
虹蔵不見
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にじかくれてみえず
虹よ、さらば。でも冬の空にも時雨のあいだに虹を見られます。ただ稀であるのは確かで、にわか雨などがない冬に虹を見つけたらなんだか儲けたような気持ちに。虹は日本語では七色と言われていますが、古代の日本語では五色。イギリスでは七色ですがアメリカ合衆国では六色。そして、セクシュアリティの多様性と共存を謳うLGBT運動のレインボーフラッグは六色になっています。何色あろうと虹は虹。
- 冬虹の鉄橋近く古書を売る
- 寺山修司