色、いろいろの七十二候
第115回
閉塞成冬・風花
画/たかだみつみ
こよみの色
二十四節気
たいせつ
大雪
浅葱色 #00A3AF
七十二候
そらさむくふゆとなる
閉塞成冬
藤鼠色 #A6A5C4
日本列島に、大陸から寒気が押し寄せると、日本海側では雪が降り、その雪雲の一部が脊梁山脈を越えて、太平洋側へと流れ込んできます。山を越えてやってくる雪片を、風花といいます。
風花は、晴天時に、風に舞うようにちらちらと降ります。
風花は上州によく見られる現象です。八木節に合わせ、上州名物空っ風に乗ってやってきます。
上州ではこれを吹越と呼びます。
風花よりも雑で、荒っぽい感じで、いかにも上州らしい言い方ですが、嫌いではありません。
日ねもすの風花淋しからざるや
虚子
虚子
風花や胸にはとはの摩擦音
石田波郷
石田波郷
風花や波路のはては空青し
水原秋櫻子
水原秋櫻子
二十四節気の「大雪」にあたります。
「大雪」は、おおゆきと言わず、「たいせつ」と言います。
雪が激しく降り始めるころにあたり、『暦便覧※』では「雪いよいよ降り重ねる折からなれば也」と説明しています。
前の節気は小雪、大雪のあとは冬至です。
文/小池一三
※天明七年(1787)に出版された太玄斎の暦解説書
※リニューアルする前の住まいマガジンびおから再掲載しました。
(2011年12月07日の過去記事より再掲載)
※リニューアルする前の住まいマガジンびおから再掲載しました。
(2011年12月07日の過去記事より再掲載)