芒種
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ぼうしゅ
稲の穂先のようなノギのある穀物を種まきする時期。具体的には粟や黍や稗などの雑穀類のことです。特に粟は狗尾草を原種として、古代中国や古代日本で主食となっていました。米や麦などと混ぜて食べられていたようです。正月に食べる七草粥はもともと七種粥と書き、これら雑穀に小豆や胡麻などを入れた雑穀粥でした。梅雨に入り、湿度が高くなり体のつらいころ、これら雑穀を見直したいものです。
- 稗蒔の蒔き疲れたり谿の空
- 村上しゆら
梅子黄
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うめのみきばむ
梅の実が熟して黄ばむ。初夏のころに梅の樹は青梅を実らせます。青梅には青酸配糖体と呼ばれる毒が含まれていて、この時期に収穫して食用とするには灰汁抜きが必要になります。六月も中旬になると梅の実はだんだんと黄色く熟していき、梅干しなどに使われるのはこのころの実梅。夏の季語に梅酒がありますが、ホワイトリカーのない時代は古酒に砂糖と漬けていました。二十日ほど漬ければ飲めたらしいです。
- 父の日に見つかるミサイルの一部
- 田島健一