ちいきのたより

Vol.62  いのちを守る 鎮守の森Project10周年 
香川県三豊市 菅組

2009年に創業100周年記念事業として「鎮守の森Project」を開催してから10年が経過しました。

鎮守の森Projectは、その土地に本来あるべき木を植えて「ふるさとの森」「本物の森」をつくり、命を守ろうという取り組みです。四国のふるさとの木は「シイ、タブ、カシ」が主役です。土地本来の木々は根がまっすぐ張り、地震や豪雨でも地面が崩れません。
健全な生態系があってはじめて、健全な社会や経済が形成されます。
ふるさとの木を植えることは、人間や動物、地球のあらゆる命を守ることにつながると思います。

記念事業の際には「森を蘇らせる男」と呼ばれている宮脇昭氏の指導の下、そのシイ、タブ、カシを含めた54種類、約5300本を植樹しました。
その時の様子はこちら

菅組社屋

写真:(株)菅組 本社_2019年8月撮影


あれから10年、私たちはこの宮脇方式の植樹活動を菅組や菅生会(すがおかい)(※1)によって継続して取り組んでいます。

現在は本社の2階の窓からも植樹した木々の緑が顔をのぞかせるまでに成長しました。また、四季折々に咲く様々な花を求め、鳥や昆虫たちがやってきます。ここは、小さな命たちの憩いの場にもなっています。また、森はエコロジカルネットワーク(※2)の拠点として小さな飛石ビオトープの機能も果たしています。

健全な生態系があってはじめて、健全な社会や経済が形成されます。私たちはこれからも「ふるさとの森」をつくる活動を継続していきます。

※1 菅組の協力業者の会
※2 野生生物が生息・生育する様々な空間がつながる生態系のネットワーク

■10年のあゆみ

社屋をぐるりと囲むように植えた木々たち。この地域の鎮守の森になりつつあります。
菅組本社を上空から撮影

・・・・植樹実績・・・・
・開始年:2009年
・植樹本数:約12,550本(※三本木鎮守含む)
・植樹人数:約1,400人(※1人2回以上含む)
※2019年9月時点

菅組の植樹before

菅組の植樹after写真上:2009年 写真下:2019年

三本木鎮守(さんぼんぎちんじゅ)

建物を建てた施主様に、シイ、タブ、カシの3本の苗木を「三本木鎮守」と名づけてプレゼントしています。街のあちこちに小さな「三本木鎮守」が点在すればそれがやがてネットワークを形成して、生き物が飛び交うようになります。 木々が育ち、ふるさとの森が増えていく未来を期待して、これからもこの取り組みを続けていこうと思っています。
*植樹のご希望のある施主様にプレゼントをしています。
アラカシ・タブノキ・スダジイの苗

写真:植えてから8年経過した三本木鎮守は約3mに成長しました

■菅生会の植樹

菅組の協力業者で結成している菅生会では毎年春に植樹活動を行っています。業者のご家族や地域の人たちも参加してくれます。

鎮守の森プロジェクト

写真:2019年に植樹した香川県三豊市詫間町の船越八幡神社にて

その際の動画はこちら

菅組100周年事業鎮守の森project全員集合鎮守の森Projectについての詳細は菅組HPでもご紹介しています。

木を植えることはいのちを守ることです。いのちの問題は経済や企業の存続以前に最も大切な初源的問題です。
当社のコーポレートメッセージを「木とともに。」と定めました。これまでも、そしてこれからも木と共に在り続ける企業としての社会貢献活動として、今後も植樹活動を継続していきたいと思います。


植野咲子
ちいきの記者
植野咲子うえの・さきこ
香川県三豊市仁尾町にある株式会社菅組でマーケティング部に所属しています。
主な仕事は会社の広報活動、カメラマン、チラシ・広報誌の作成、イベント企画運営などをしています。会社のことのみではなく、地域のことや自然環境のことなど、「暮らしている中で感じたこと」や「気づいたこと」も発信していければと思っています。

 

株式会社菅組
(株)菅組すがぐみ
香川県三豊市仁尾町仁尾辛15-1
TEL:0875-82-2441
URL:http://www.suga-ac.co.jp
私たち菅組は、明治42年の創業以来、建造物を通して人々の暮らしを見つめてきました。それぞれの時代に、人々が望んでいる価値ある建造物を提供。企画力、技術力、独創性を発揮して、その実績を積み重ねてきたのです。そのベースにあるのは「地域で愛される総合建設会社」でありたいという思いです。
菅組は決して派手な企業ではありません。創業以来、「知力」「徳力」「体力」の3つの力をバランスよく持った企業でありたい、人でありたいと考えてきました。言葉を変えれば、それは社是である「計画」「誠実」「行動」です。この3つの言葉を中心に、業務の主体を管理業務とする建設会社が増加している中で、敢えて自社の職人(大工・左官)による施工にもこだわってきました。ひとつひとつの作品をていねいに仕上げていけば、私達の活躍フィールドは自然に、着実に広がっていく。
今後も図面の向こう側にある、人と暮らしを見つめながら、技術と企画力を備えた総合建設会社として地域に密着した活動を続けていきたいと思っています。

ちいきのびお参加工務店さん全国図

ちいきのびお