ちいきのたより

Vol.140  古民家再生〜和住宅の得意技〜 
香川県丸亀市 和住宅

ウチの地元にはこんな屋根の家がある。
過去の記事(菅組さん)にも登場したことがあると思いますが、香川県の中讃(讃岐の真ん中)・西讃(讃岐の西の方)地域には、「八尾(やつお)」と呼ばれる伝統的な日本家屋があります。「お」=尾・屋根の稜線が「八つ」あることから、そう呼ばれているそうです。


和住宅がある丸亀市は、讃岐の真ん中、中讃地域に位置しています。市街地から少し郊外へ行くと、「八尾」の家が多く見られます。その八尾の家を改装した「古民家カフェ」なども最近の流行りのようで、休みの日など時々訪れるのですが、料理やお菓子よりも、建物の方を見入ってしまいます。ガン見です。(笑)
古民家カフェの外観と店内

えんとつがかわいい古民家カフェお茶がくるまでの時間は建物を凝視

古民家カフェの店内

梁は塗装しなおしたのかなあ…
建具をこんなふうに使ってる! などなど
なぜかって?それは、古民家再生が和住宅の得意技だから!です。

古くなったら壊して建て替える、そんな考えが主流の時期もあったかもしれません。
私も少なからずそう思っていました。が、和住宅に入社して間もないころの、あるお客様との出会いで、その考えが少しずつ変わっていきました。

そのお客様は、「亡きおじいさんの建てた家を、どうにか残す方法はないものか。」と相談に来られました。詳しくお話をうかがうと、築100年超、冬場はとても寒い、田の字の座敷は薄暗く物置状態。いろいろなところに相談に行っても、どこも「建て替え」と口をそろえるが、どうにか残せないものか…。と切なる願い。
話を聞いたうちの社長、俄然メラメラ燃えてきました。

リノベーション前の八尾の家の外観
築100年超 いざリノベーション

綿密に現地調査をし、家の状態をくまなくチェック。よし、いける!とフルリノベーションをご提案。骨組みだけ残し、すべてを入れ替えるスケルトン工事をすることになりました。


解体から造作・仕上まで大掛かりな工事はすべて手作業。完成までいろいろなことがあったのですが、ここでは割愛します。(笑)
完成後、とにかくお客様が喜んでくださいました。「リフォームしてから、とにかくいいことづくめ。娘の縁談までまとまった。かわいい孫もできた」と本当に嬉しいお言葉をいただきました。
この出会いによって、「受け継いでいく」「住み継いでいく」ことの価値に気づかされたように思います。

その後も、多くの「古民家再生工事」や「リフォーム工事」をさせていただきました。どのお客様も愛着ある家が生まれかわったことを、本当に喜んでくださいました。

今までの施工事例

これから、また新しく古民家再生のリノベーションの現場が始まります。
「建て替え」がいいか「リフォームがいいか」とのご相談に、迷わず「リフォーム」をご提案。(もちろん現地調査はした上で)

ちょうど解体工事が終わったところです。
思い出の柱の傷に、また新しい世代の成長の跡が刻まれることでしょう。

柱には身長を刻んだ思い出が残っている
想い出の柱の傷

いわさきいくこ
ちいきの記者
いわさきいくこ
愛媛県の南予で生まれ育ち 縁あって丸亀に嫁いではや20数年。
普段の仕事は事務、ときどき現場でお手伝い。パトロール隊副隊長。
ひょんなことからちいきの記者に…。どうぞ、よろしくお願いします。

 

有限会社和住宅
(有)和住宅なごみじゅうたく
香川県丸亀市飯野町東分931-1
TEL:0877-43-2753
URL:http://nagomi-jyutaku.jp
「高知土佐の木を使い、本物の素材と匠の技でつくる自然素材の家」
香川県丸亀市、青ノ山のふもとで営む小さな工務店です。
和住宅の家づくりは、お施主様、スタッフ、そして職人、みんなが関わってできています。

お客様との納得できる打合せ、たまたま居合わせた職人との談笑、 些細なことでも和住宅での家づくりを楽しんで頂きたいのです。
そして、家ができあがった後からが、「本当のお付き合い」。いつまでも安心して過ごせるよう、和住宅では30年間の定期的な アフターメンテナンスを徹底して行っています。

ちいきのびお参加工務店さん全国図

ちいきのびお