ちいきのたより

Vol.141  庄内コミュニティー 
大分県大分市 木楽舎 あんどう住宅設計室

七十二候は鴻雁北こうがんかえるに入りました。
雁の群れが北国に帰っていく季節ですが、先日のニュースでは日本に渡来するはずのない「ブロンズトキ」の群れが石垣島にやって来たとか。
これも温暖化の影響では・・・?と変に勘ぐってしまうクセが付いてしまった気がします。

さて、大分県由布市に庄内という町があります。大分川にえぐられた山あいに田畑が広がり、古き良き風景が広がる場所です。

その町のとある場所に建つ古い農家とその敷地を、会社で購入したのはちょうど3年前のこと。
「自然と戯れて、アナログな暮らしを満喫する場所が欲しい!」と躍起になっていた私たちにとって、それは運命的な出会いでした。


戦前から建っていたと思われる母屋は、時に農家住宅として、時に賃貸住宅として、そして最後には週末農業の拠点として、長く静かな時の流れを蓄積していました。

この場所が人々と自然との穏やかな交流を生み出す場所になるように「庄内コミュニティー」と名付けています。
広めの家庭菜園
庄内コミュニティーのテーマは「アナログ回帰」です。
ですから、必要以上に手を加えず、できる限り自分たちの手作業で居心地の良い場所にしようと画策してきました。
皆で草刈り中
お客様も呼び立てて草刈り大会をしたり。
土間のDIYリフォーム中
土間の床をDIYしたり。


草刈り大会の後に宴会をしたり。

ついでに動画にも上げちゃいました。

たくさんの方のお陰で、庄内コミュニティーもこざっぱりとしてきました。

テレビもゲームもないけれど、あるものだけでちゃんと楽しいし、なんだか豊か。
少しずつですが、そんな場所に近づいていれば嬉しく思います。
庄内コミュニティーの家
その中で降って湧いたコロナ禍。
いくらスキマ風が通り抜ける母屋とはいえ、大人数での集会やイベント事は憚られます(笑)

そこで次の企みとして、庄内コミュニティーでは小さな「小屋」を建築中です。
庄内コミュニティに新しく建築中の家
ちょっと車を走らせれば豊かな自然を愉しむ暮らしができる、という実体験を得てもらうことが目的です。

住まいづくりの教室を開いたり、リモートワークの拠点にしたり、作家さんとコラボして展示会をしたり、夢は広がるばかり。

ぜひ、たくさんの方に楽しんでもらいたく思っています。
大工さん

安東洋輔
ちいきの記者
安東洋輔あんどう・ようすけ
大分市で生まれ育った36歳(2020年11月現在)の半端者。2013年に高校教師を辞め、父が営む工務店に入社しました。設計・営業・企画広報などドタバタと仕事をしながら、少しでも幸せをバラまけるように悩み多き日々を送っています。動物が好きで猫アレルギーも根性で治しました。趣味は器収集とギター。代金は負担するのでCD買ってください。

 

木楽舎 あんどう住宅設計室
(株)木楽舎 あんどう住宅設計室きらくしゃ あんどうじゅうたくせっけいしつ
大分県大分市椎迫1組の2
TEL:097-544-4554
URL:https://www.kiraku-no-ie.jp
大分県大分市を中心に木の住まいを造る工務店です。「新しいけど、懐かしい」をテーマに流行に流されない住まいづくりを心がけています。お施主さん・工務店・職人さんの信頼関係を最も大切にしながら、パッシブデザインで陽と光と風にあふれる、エアコンに頼らない暮らしを目指します。

ちいきのびお参加工務店さん全国図

ちいきのびお