ちいきのたより

Vol.148  里山の風景にとけこむ自然素材の家 
兵庫県川西市 グートンライフ

家外観と家庭菜園
リビングからの絶景リビングから眺めた風景。里山の景色が広がる

大阪市内から、電車で1時間ほどのところにある、川西市笹部ささべ
駅から10分ほど歩くと、里山の風景が広がる、のどかな地域です。

Tさまご夫婦は、この場所で中古の平屋を購入。
“本物の木の家”に住みたい、という奥さまの想いから、築40年の家は、スギ材や珪藻土けいそうどを使った、自然素材の家に生まれ変わりました。

無垢木の平屋国産のスギ材や珪藻土を使った、自然素材の家にリノベーション
リノベーション前の中古の平屋築40年の平屋を購入(リノベーション前)

グートンライフでは、地域の木材を使うことに、こだわっています。
風土に適した自然素材で建てた家は、いくつものメリットがあります。

  • 住みごこちがいい
  • 土地の風土に適応できる
  • 環境に強く、永く住み続けられる
  • 地元の木を使うことで、山が整備される

今回も、床や外壁は、地元兵庫県の丹波スギを使いました。

丹羽杉の床外壁と床は地元の丹波スギを使用
畳の部屋と珪藻土の壁壁は珪藻土。部屋の湿度を調節して、過ごしやすい空間をつくる

木の家は、里山の風景にとけこみ
「素敵にちょうどよく、外の風景ともなじむような家」
という奥さまの想いにも、寄りそえたのではないか、と思っています。

木のカウンターがあるキッチンキッチンの壁にはシンプルな白いタイルをセレクト
造作の洗面台洗面所の壁は珪藻土とタイル、床はヒノキ材

Tさまのお家は、延べ床面積が23坪ほど。
畳の部屋を3つつくり、各部屋をつなげることで、開放感のある空間となっています。
座卓を使うことで、家具による圧迫感がなく、部屋が広く感じられます。

くつろぎの畳リビング部屋をつなげることで、開放感のある空間に
家族家づくりのために、気に入った写真を集めてイメージをふくらませたそう

あるものを活かし、自分でつくり、循環させる暮らし方

DIYが得意な頼もしいお父さんDIYの得意なご主人。ウッドデッキやガレージをコツコツ制作

グートンライフの地元、川西市や近隣のまちでは、高齢化が進み、空き家が増えている地域もあります。
一方で、田舎でのんびり暮らしたい、いい土地はないか、というお問い合わせも少なくありません。

お金をムダにかけたくない、あるものを活かしたい、手づくりを楽しみたい…。そんな声も、少しずつ増えているように感じます。

今回、中古のお家をリノベーションされたTさまご夫婦も、そんな方たちです。
杉板の外壁塗りもDIYで

みんなでDIYした珪藻土塗り壁壁塗りは家族と友人で。手作り感のある家になりました

「古いものに命を吹き込みながら、住まいを創る二人」

これは、奥さまが家をつくる前にイメージされた言葉だそうです。
その言葉どおり、ウッドデッキ、ガレージ、家庭菜園づくりは、お二人で少しずつ取り組んでおられます。

DIYの得意なご主人は、休みの日には大忙し。
「やりたいことがたくさんあって、ステイホームしたい! 楽しいです」
とのこと。

「自然のものを使った料理が好き」という奥さまは、庭の畑で野菜を育てていらっしゃいます。

家庭菜園野菜づくりは主に奥さまが担当。夏野菜が育っていました

中古の家を高性能にリノベーション

無垢木の天井天井にはセルロースファイバーを吹き込み、断熱性能をアップ

Tさま一家は、ご夫婦と高校生の息子さん、2歳の娘さんの4人家族。
家の間取りは、キッチン、和室3つ、洋室1つの3LDK。

今回のリノベーションでは、壁にグラスウール、畳の下にはスタイロフォームの断熱材を入れました。
2021年の5月で、ご家族が暮らし始めて1年。

「住みごこちはいかがですか?」とお聞きしたところ、風通しのよい室内は、夏はほぼ扇風機1台、冬は石油ストーブ1台を使っただけ。電気代は、平均すると月に3000円ほどだそう。

「北側の寝室は、冬も寒くなく、ストーブをつけないで寝ていました」(奥さま)

ちなみに、川西市は平均で、最高気温は33度、最低気温は1度。夏は蒸し暑く、冬はかなり寒いです。

断熱工事をしっかりほどこすことで、古い家も、心地よい住まいによみがえらせることができます。

生まれ変わった家を中心に、人のつながりが生まれる

お父さん手作りのウッドデッキ地域の子育て世代とつながっていきたい、と奥さま

住まう人がいなくなった家と、豊かな自然。
これを「地元の魅力」「地域の財産」ととらえて、必要とする方に、必要とされる形で提供する。

そんな取り組みも、地域工務店の役割の一つになってくるのでは、と私たちは考えています。

今回、中古住宅をリノベーションした奥さまは、子育て仲間と畑で遊んだり、ご飯を食べたり。お家を拠点に、子育ての情報を交換しておられます。

ゆくゆくは、近所の人が、気軽にお茶を飲みに立ち寄れるように、お庭を整えたい、と奥さまは話されます。

命を吹き込まれた家を中心に、人と人のゆるやかなつながりが、生まれています。

いろいろな人が住まう、活気あるまち。
家づくりを通して、そんなまちづくりのお役に立てるよう、地域工務店として日々仕事に取り組んでいます。

浜崎輝
ちいきの記者
浜崎輝はまさき・ひかる
「自然なくらし」にあこがれ、市民農園で家庭菜園を実践中。
家も自然な方がいい! と、国産素材を使った家づくりを地域に広めるべく、工務店で広報活動展開中。

 

兵庫県川西市 グートンライフ施工事例
(株)グートンライフぐーとんらいふ
兵庫県川西市緑台1-3-3
TEL:072-793-1855
URL:http://www.good-on.co.jp
『家づくりは、暮らしづくり』
グートンライフの会社名の由来は「Good on Life」から来ています。
いろいろご提案する中で、より良い暮らしを提供することは、より良い家づくりをすること。永く住み繋げる家づくりこそが、私達の使命であるということに辿りつきました。
健康・安全・環境エネルギー等を総合的に考えた時、どの場面でも妥協を許さず、各プロフェッショナルとの密な連係プレーがあるからこそ技術の向上にも繋がります。私たちは地域にとって必要とされる工務店をめざし、新築・リフォーム・不動産の「地域工務店」としての使命を感じています。

ちいきのびお参加工務店さん全国図

ちいきのびお