我輩は歌丸である。

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土って野生の感を取り戻す効果があるよね!

桜とハチワレ猫の歌丸

お鼻の色が桜色で可愛い歌丸


今年もあっという間に桜が咲きもう4月に入りました。日々時間に追われているのは人間だけですね。

毎日のんびり過ごしている歌丸がまた事件を起こしました。

ある朝パキラの鉢付近に飛び散った土を発見しました。その土は円形状で三カ所に飛び散っています。

鉢植えをいたずらしちゃった猫の歌丸

犯行現場


隣に置いてあるリュウビンタイの鉢植え付近にはありません。確実に歌丸の仕業なのですが、何のサインなのか?どうやったらこんな風に綺麗に土を掻き出せるのか、謎が謎を呼びます。

鉢植えのサイズ、パキラの幹の太さから言って歌丸が悠々と何かをやるにはスペースが狭すぎるのです。

こういう時、名探偵は謎を解くために鉢植えの土をジーッと観察するでしょう。そして触り、匂いを嗅ぎ、場合によっては舐めるかもしれません。

これに習いまずはじっくり観察をすると、土の色が濃い部分を発見したので触ってみる事にしました。しっとり湿っています。私の中の名探偵が匂ってみろと催促してきます。この時点で真相がはっきりしてきているのでもう一方の私は嗅ぎたくありません。

しかし嗅がなければ事実に辿り着けません。思い切って嗅いでみたら・・。

くさいっ!やっぱりシッコじゃないかぁ!舐める前に分かったのは不幸中の幸いです。

歌丸は鉢植えの細いへりに乗りシッコをして、土を三回掻き出した。これが事件の真相です。

なぜ土が円形状なのか。なぜこんなにも器用にシッコができるのかは謎のままです。

実はこのパキラは前から元気が無く、葉っぱが変な形状になり悩んでいたのですが、原因は歌丸のシッコなのではないかと睨んでいます。つまり鉢植えにシッコをしたのは初めてじゃなく、バレぬように土を掻き出さずにしていたという事ですね。憎たらしい。

事件が解決し、大急ぎでシッコを洗い流す母の姿など目もくれず、お外をボーっと眺めている歌丸でした。

歌丸は外で作業するお母さんを見守り

母の姿には目もくれない歌丸


土の上でシッコをするのはとても気持ちがいいのよ!

次回は歌丸ピンチの巻!です。それはまた別のお話。

歌丸は毛づくろい中

過去に囚われない歌丸はいつも穏やか

著者について

永田花

永田花ながた・はな
文化学院建築科を卒業後、ステンドグラス作家の山本幸子氏(株式会社山本・堀アーキテクツ)の下で働きながら物つくりの基本を学ぶ。その後N設計室勤務。仕事をしながらクラブイベントの会場装飾・ポスターやフライヤーデザインを手がける。現在は写真を使ったオーダー雑貨のデザイン・制作を生業としている。
http://87utamaru.wix.com/tutti-cat

連載について

永田花さんの飼い猫歌丸くんの日常について綴るエッセイ。歌丸は猫っぽくない、と花さんから聞いて、それはどういうことだろう?ととても興味を持ちました。花さんと歌丸との出会いから、これまでのこと。ほっと一息つけるようなエピーソードにあふれています。