小寒
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しょうかん
小寒は寒の始まり。ここから立春までを寒中と呼びます。年賀状に間に合わなければ寒中見舞い、柔道や剣道を稽古する人は寒稽古です。また寒中の水に餅をつけると腐らない、寒中に作った糊は寒糊といって接着力が強く、寒中に生まれた鶏卵は寒卵と呼ばれ栄養が豊富で、寒中に作った口紅は寒紅と呼ばれ発色がよいとされています。ちょっと寒に期待しすぎですね。
- 寒紅の濃き唇を開かざり
- 富安風生
水泉動
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しみずあたたかをふくむ
水が温かくなりはじめること。実際には浜名湖では一月まで温度がさがり、二月から徐々に水温があがります。「動」で「あたたかをふくむ」を意味するのは、分子の熱運動を捉えていて興味深いです。氷から水、水から汽と熱を帯びるにつれて活発に動くようになる法則を経験から導き「動」の一文字に込めたのでしょう。冬の間は水涸るといって水量が減っていた湖沼に、水が増えはじめます。
- 力無き水に日の射す寒暮かな
- 髙柳克弘