はじめてのこよみ暮らし
七十二候をはじめて過ごす「家族」の記録
ずんだ餅屋さん
春のおだやかな日のこと、しほと太郎は市立図書館へ行きました。
太郎 編集長、探していた本はありましたか?
しほ あったよ。太郎は?
太郎 あったんですけれど、貸し出されてしまいました。
しほ どういうこと?
太郎 家で検索したときはあったけれど、ここまで来る間に誰かが借りてしまったようです。
しほ そんなことって、あるの!
しほと太郎は市立図書館をあとにして、町に出ます。
しほ あそこ、見て!
太郎 どうしました?
しほ あそこ、営業中の旗が出ているよ。
太郎 本当だ、なんのお店でしょう。
しほ ず、ずんだもち!
太郎 ずんだ餅屋さんのようですね。それにしても民家に増築した感がハンパないですね。ちょっと寄ってみますか。
しほ メニューがいっぱいある!
しほ 店長さんは宮城県のご出身なんですか?
店長 そうです。もう浜松に来て長いですが。
しほ 宮城県っていっぱいお餅の種類があるんですか?
店長 そうです。たくさんあります。まずはアンコから、というふうにいろんな味の餅を食べます。このメニューはその一例を出しています。宮城県では正月や歳時記のたびに餅を食べるんですよ。
しほ そーなんですね! では、ずんだジェラートをください。
太郎 (餅じゃないんかーい!)
店長 はい、お待ちください。
しほ ジェラートだけどずんだ餅を食べているみたいでおいしいね。
太郎 そうですね。今まで食べたことのない食感です。
しほ ずんだ餅より好きかも!
あなたの地域にはどんな和菓子屋さんがありますか?
ずんずんと晴れて草餅ずんだ餅 林甲太郎