森里海の色
柿木村の一輪挿し「リキュウバイ」
僕の大好きな花が花開いた。
裏庭のリキュウバイがこのところの陽気と暖かな雨で一気に開花したのだ。
雨の日の涙のような雫を湛えた風情も美しいし、
晴れた日の目に眩い白さは鮮烈でもある。
細身の枝先に付いた純白の薄い花弁が風に揺らぐ姿は清潔な薄着を纏った女性を思わせる。
今頃、街では春色のシフォンワンピース姿が風に舞っているのだろうね。
そして山はいよいよ新緑が萌え始めた。濃い緑と淡い緑のグラデュエーションがとても綺麗だ。ところどころ残雪のように白く見えるのはコブシの花。
山が笑っている。