はじめてのこよみ暮らし

七十二候をはじめて過ごす「家族」の記録

白花蒲公英

半径500mでこよみ暮らし

しほの提案で、びお編集部から半径500mの範囲を「ぐるり」と呼び、そのぐるり内を歩いて季節を探すフィールドワークに出かけたしほと太郎。

しほ まだ小寒なのにここ数日は外へ出てもあたたかいね。
太郎 三寒四温の四温にあたるんでしょう。ちなみになんでぐるりは半径500mなんですか?
しほ え、知らないな。
太郎 心理的に家から部屋着で歩ける距離なんですかね?
しほ うーん。たびたび足を運んで歩きまわるのにちょうどいい距離だからだと思う。
太郎 縄文人の主食調達のための行動範囲は半径4㎞とされています。生活がかかっていない分その範囲は狭くなるんですね。半径500mだと面積は0.8平方キロメートルくらいなので、島で言うと女護島こと渡鹿野島より広くて神宿る島こと沖ノ島より狭い範囲ですね。
しほ ふーん。

浜松市半径500m

ぐるりのおおまかな位置。JR浜松駅の南西、馬込川の右岸地域

ぐるり。東辺の馬込川東岸地区は飛び地(塗りつぶしたところ)とした。ぐるり内に橋はない。

 

半径500m範囲内にあるシェリーズキッチンで腹ごしらえをしたしほと太郎。しかし、しほは編集部に帰ると言います。

しほ 体調が悪いからさきに帰るね。
太郎 えー。また独り言キャラになっちゃうじゃないですか。
しほ すまんよ。
太郎 とは言え仕方ありません。それでは私ひとりでぐるりの東西南北を探るフィールドワークに出ましょう。

ぐるり東辺

太郎 ぐるりの東辺は馬込川で切られているので「飛び地」と呼びましょう。馬込川西岸の東辺はセリアやクリエイトなど大型店舗、光福寺といった大きな寺院、それにコンビニエンスストア、どんどんやホットモットといったお弁当屋など駐車場の広い店舗があります。土地を広く使った商業地です。
太郎 あ、枯芒のなかに鳥がいます。イソヒヨドリでしょうか。ぐるり内で季節ごとに見られる鳥を探ってもおもしろいかもしれませんね。

馬込川とアクトタワー

馬込川。向こう岸はぐるり飛び地。いつか行けるかな。

ぐるり北辺

太郎 北辺は商業地と住宅地が入り混じった感じですね。個人経営のお店が多いです。ぐるりは浅間神社の手前で切れるんですね。1300年以上の歴史を誇る浜松最古の浅間神社はぐるり内に入りません、残念。

浅間神社

もう少しで浅間神社……。

太郎 浅間神社の南側で小路に入ると、面白いDIYの塀がありました。ブリコラージュとも言うべき出来ですね。

ぐるり西辺

太郎 ぐるり西辺は住宅街ですが水路がおおいです。本蓮寺や白山神社の西側は昔ながらの地形、たぶん畦道の名残りの道が残っています。

ぐるり南辺は住宅街だが区画整理されていないような直角に交わらない道が残る。

太郎 江西中学校の東に自転車止めがあるんですが、これ、動かせるんです。もとは何かの部品だったんでしょうが、何だったのか知りたいですね。

可動式自転車止め

ぐるり南辺

太郎 ぐるり南辺は田畑が開けます。一時間半くらい歩いちゃいました。次は編集長と一緒に歩いてみたいですね。

ぐるり南辺は田畑が多くなる。

あなたの家や勤務先の半径500mには何がありますか?

白いたんぽぽ私は私ぢやない 林甲太郎