
森里海の色
柿木村の一輪挿し「ナンテン」
南天の木は「難を転ずる」という言い伝えでどこの家にも鬼門や裏鬼門に植えられているのを見かける。
我が家の玄関脇の植え込みに白、縁側先には赤い南天の実が色鮮やかに生っていた。
その紅白の実をガラスの器に一緒に挿すと辺りがぱーっと華やかになり新年を迎えるお目出度さ気分が一層となった。
近所の幼子たちは雪が積もると真っ先に雪だるまを作るのが楽しみらしい。
家の中に有る野菜や炭を持ち出して来て鼻や目を付けている。
子供のころ作った雪ウサギの目には南天の赤い実、耳は青い葉がお定まりだった。
遠い日を懐かしみながら往く年、来る年の事を考えるのだ。