森里海の色
柿木村の一輪挿し「クリスマスローズ」
普段なら三寒四温がこの季節の語呂なのに五寒二温の肌寒い日が続いた。
それでも裏庭の隅にクリスマスローズがひっそりと花を咲かせた。
春分も過ぎたこの時節に各地で雪が舞い、雪おこしの別名が言い得て妙のタイミングだ。
うつむき加減の花びらにそばかすの様なスポットが少女の恥じらいの顔に見えて可愛らしい。
季節ごとに好きな花は数多あるけれど、五指に数えられるほどの大好きな花だ。
クリスマスローズは水を張った花器に浮かべて愛でるのが佳いと誰かから教わった。
誰だったのかが思い出せない。