森里海の色
柿木村の一輪挿し「キチジョウソウ」
ランのようなすーとした葉の間に小さな花弁が顔を覗かせている吉祥草。
この花が咲くと良いことがあるのらしい。
吉祥は吉兆でもあるのだ。
残り少ない年の瀬に来し方を省み、やっぱり泣き笑いの一年だったなあと思う。
完璧を求めながらも完璧な人生なんてあるわきゃないさと嘯いてみる。
幾つになっても転がりながら何かを追い求めるのが人生なんだろう。
その何かが何かは判らないけれど……。
風のようにたださらさらと
花のようにただきらきらと
日々是好日
好きな詩人の一節が頭を巡った。
来年こそはきっと良いことが有ればいいなと花を眺めながら想った。