はじめてのこよみ暮らし
七十二候をはじめて過ごす「家族」の記録
野菜の無人販売所
しほと太郎はびお編集部と自宅との間に無人販売所があることに気づき行ってみました。
しほ 東京では雪が降ったらしいけれど、今日はすっごく風が強くて寒いね。
太郎 はい、風が凍てて頬が切れそうですね。
しほ 無人販売所もよく風に飛ばされないで残っているね。
太郎 人が飛ばされちゃったから無人なのかもしれませんね。
無人販売所に近づくと大根や新玉ねぎ、チンゲン菜に春菊、なばななどが売られています。
太郎 酢たまねぎを食べると高血圧や糖尿病がなくなるらしいですよ。
しほ 本当かな。去年の忘れ物をちゃんと保管してくれていたり同じ大根でもたぶん品によって値段をかえていたり、手書きの貼り紙にも親切心を感じる。
太郎 手書き文字で人とやりとりする機会がだんだん減っていますからね。こういう手書き文字ってあたたかいですね
卸本町のビジテルほんまちが入っている本町ビルの東側にあるロビーでも無人販売所がありました。
しほ たまねぎのコインを入れるところに注意書きがあるね。全部100円なのに、1円玉や5円玉や10円玉でごまかす人がいるのかな。
太郎 いるのかもしれませんね。でも、こういった注意書きだけではなく、ホワイトボードで生産している人と購入者がコミュニケーションできるのがここの面白い点ですね。
しほ どういうこと?
太郎 さきほどの無人販売所の手書きの貼り紙は生産者から購入者への一方的なメッセージしか送ることしかできません。購入者は野菜を買って硬貨を入れるだけです。でもホワイトボードなら生産者と購入者がすぐにではないにしても双方向のメッセージを送ることができます。これは「無人販売所2.0」と呼んでもいいのではないでしょうか?
しほ おお。なんか、それっぽいこと言えたね。
寒風や無人販売所の残る 林甲太郎